あっちの世界ゾ〜ン第三十壱夜「道のむこう」

せるさん談


きゃっ! 体験談なんてはずかしいっ!

と言いつつ 初めて家からアクセスした記念に書いてしまおう。

...と思ったんですが、私「あっちの世界」系の体験って ほとんど無いんですよ。

強いて言えば、夜、

マラソン中に信号の上に人が座っているのを見たとか(たぶんこれは見間違い)...。

ああっ、考えても全然 思い浮かばない!

やっぱり経験無いもんで、「あっちの世界」らしきものを書いときますね。

らしき!ものだから、期待しないでね!


数年前、私は横浜に住んでいました。

就職で上京したんですが、会社は社員10人の小さな会社。

アパートは会社から歩いて3分のとこでした。

入社して数ヶ月したころ、同郷の友人たちと 私のアパートで飲み会をしました。

12時すぎごろ、誰が言い出したのか、近所を散歩することにしました。

話しながら目的も無く歩いてたら、あまり行かない道の交差点に来てしまいました。

右に曲がれば大型スーパー店へ続く道、まっすぐ行けばときどきマラソンで走る道。

左は?

左は住宅街らしいのですが、外灯が少なく、暗いの道が続いています。

なにせ、会社がうちのすぐ近くだったんで、うちの近くでもあまり道を知らなかったんです。

「この道行ったことない!探検しよ!」

すぐに私は提案。

みんな左の道に行こうとしました。

「ちょっと、待ったぁー。」 Kさんが 待ったコールをかけました。

「どしたの?」 と私たち。

「何かこの道、変。 引っ張られてるようなカンジがする。」

そのとたん、みんな今来た道を戻って アパートに帰りました。

その先頭を切っていたのは私であるということは言うまでもありません。

この待ったコールをかけたKさん、

昔からいろんな「あっちの世界」体験をしまくっている人だったんですねー。

その後、アパートに戻った私たちは何事もなかったように飲み会の続きをし、

私は同居人だったHに毛布にもどされ、

みんなが寝た後、風呂場で泣きながら毛布を洗って寝ました。

それから数週間後、

会社の上司(会社の2Fに住んでいた)と何かの話をしてる時、上司が言いました。

「あの道の先にはね、火葬場があるんだよ。」





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