信あっちの世界ゾ〜ン・第九十夜「火」
優さん談
母方のいとこの話なのですが、彼女の父方の祖父は息子の結婚式の晩に亡くなりました。 肩の荷がおりてほっとしたのでしょうか、その死に顔は眠るようだったといいます。 お通夜の時、いとこが仏壇のろうそくに火をつけようとマッチをこすったところ、 まるで線香花火のようにパチパチと火花が散ったんだそうです。 びっくりしたいとこは慌てて火を消し、 もう一度マッチをこすったところ今度は何でもなかったんだそうです。 それとその祖父が亡くなってから初めてのお盆の時、いとこの家で迎え火をしたときです。 お皿の上で火を燃やしたんだそうですが、 そのときどこからともなく「パリーン」という音がしたんだそうです。 最初は火のせいでお皿が割れたのかと思ったそうですが、 火が消えた時確かめてみたところお皿は割れていなかったんだそうです。 どちらも祖父が何かしら伝えようとしたんだろうと、いとこは後に語ってくれました。 |
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