あっちの世界ゾ〜ン第三十壱夜「ちょっと哀しいトラウマ」

ちゃるさん談




みなさん、こんにちわ。ちゃるでございます。

クリスマスも終わります(ほっ)、昨日○井へいったら、カップルの多いこと

ふん!!どーせ、私はすでに「釣られちゃたお魚」さ。ふんふんふんだ!!

失礼いたしました。

今日はクリスマスとは関係ない怖いけどちょっと哀しいお話です。

それは私が幼稚園の頃にさかのぼります。

大映の妖怪百物語シリーズを知っていますか?

日本の妖怪たちが、

1.悪い役人・商人をやっつける話(貧乏長屋取り壊しの話がらみ)

2.バビロニアの吸血妖怪「ダイモン」と戦う。

の2作品が作られたのですが、リアルタイムで見たのが幼稚園付近の年齢でした。

怖かったー!

何が一番怖かったかといえば、2つともラスト付近で

妖怪が帰っていくので総登場して、行進するのですが、

それが百鬼夜行のスタイルなんですね(もちろんその当時そんな言葉は知りません)。

スローモーションで消えてゆくのですが、

いかにも、現世とあっちの世界の境目をゆっくりゆっくり歩いて消えるのです。

私達は実在します。強烈に主張していたんですね。

私の母は実にリアルな人で、死体とか病気とかは怖い人なんですけど

一言で言えば霊なんか、へっちゃらけのへーな人なんです。

信じないのは怖いことだぞー。

彼女は神仏も信じない、昔の人なのに天皇制とかの観念も信じない。

しかし、一応仏滅とか大安とかは人付き合いに必要なので、しぶしぶ従う人なのだ。

そんな母と一緒に映画に行って帰ってきたと思ってください。

その当時、私は祖母、祖父と一緒に暮らしていました。

初孫なので、孫フェチになっていた年寄りが放さなかったのですね。

それで、その日は久々に母子一緒の映画でした。

祖父の家(一応邸宅風)ではなくて、社宅に帰ってきたのですが時間は昼間です。

脱線しました。すみません。

それで、見てきた映画はその妖怪百物語シリーズです。

怖がってちょっち興奮している私に母はどこが怖いか聞きました。

私は正直に前述の理由を言ったのですが、

(これから先は後日母に聞いたら本人憶えてないそうだ、わしは怒った)

くそリアリスト母は「何て情けない子だ!!」とむかつき家の雨戸をぜーんぶ閉めて、

私のまわりを不気味なリズムで歌いながらぐるぐる回りはじめたのでした。

「怖いよう。止めてよう」

ぶつぶつぐるぐる。

私は泣いてしまった。でも母は止めなかったの。

「怖いよう。しくしく。ごめんなさいしくしく」

ぶつぶつぐるぐる。

結局、父が少し早く帰宅して、雨戸を開け、母を叱るまでその状態が続きました。


怖かったのは、母のほかに、たくさんの足音と声が聞こえたこと。


結局、母さまは自分の手で

リアリストになったかもしれない私の性向を崩壊させてしまったのでした。

ちゃんちゃん。







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