あっちの世界ゾ〜ン第四十夜「思い出したのですが。」

たけるさん談




はじめまして。一年くらい前から楽しませてもらっています。

今回はじめて投稿させてもらいたいと思います。


今回思い立ったのは『信・あっちの世界ぞ〜ん』の36・37夜を読んでの事です。

私も似たような体験をしています。


私は、高校時代登山部に所属していました。

皆さんご存知ない方が多いと思いますが、(マイナー競技なもので^^)

春にはインターハイもあります。

高校二年の夏、そのインターハイ予選に出場したときの事です。

その夜。

夜はテントで寝るのですが、テントは4人用で私は入り口から二番目に寝ていました。

私は夢を見ていたようでした。兎に角暗くって、ただ何もない闇があるだけの夢を。

そして、ものすごい恐怖感と息苦しさを感じたのを覚えています。


私は溜まらず起きて外に出ようと

入り口側に寝ている友人Kを無視して彼に体を乗せる様にして外に出ました。

額に暑さからではない汗をびっしょりとかき、

心臓は今まで経験した事がないほどにドキドキしていました。

K「どうしたの?大丈夫?うなされてたみたいだけど。」

私「ごめん、大丈夫だよ・・。」

・・この一件があってから私はおかしくなりました。


ちょっと、ご飯を食べるんで続きは後ほど^^

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たけるさん・・・・続きが(^^;すごく気になってます。

これ読まれたら続きを教えてください。

                           管理者いたこ28号

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すみません。お待たせいたしました。

あの後書くには書いたのですが、PCがフリーズしてしまい(泣)スネて寝てしまいました。

そして次の日実家に帰らなければならず、その後すっかり忘却の彼方へ・・(テへっ)

また、いたこさんの呼びかけは存じておりましたが何かと忙しくこの様に遅れてしまいました。

(ホントは2度ほど書いたのですが・・フリーズ(T-T))

いたこさんはじめ皆様、申し訳なく思っております。お許しくださいっ。

では後編を。


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それから時は経ち数十日後。我々は夏合宿に行くことになっていました。

場所はI連峰。

連峰を縦走する約1週間の山篭りです。

あの件についてはたまたま夢見が悪く、そしてその理由ももともと閉所に弱いからだろうと思い、

幼少の頃から田舎で山に親しみ、スキー・登山・山菜取りと山好きの家に

山男として育った(仕込まれた(^^ゞ)私は全く気にしていませんでした。


「テントに寝れずに登山ができるかぁ!」と。


とりあえず一日目は麓で一泊し明くる朝早くに出発。

そのときもテントに泊まりましたが何もありませんでした。

そして私はサブリーダーを務めていたのでそんな事はすぐに忘れてしまいました。


そして三日目。何故でしょう、我が登山部は夏合宿中に必ず台風直撃という伝統が・・。

物凄い雨風が吹き荒れ初日からすでにまいっていた後輩は半べそ状態。

そりゃそうだ初めての登山でこんな・・(笑)<私は去年体験済み♪>

(前年は朝起きると隣のテントがつぶれて飛ばされてかけてたっけなあ。ふふっ。)


で結局、先生の判断でその日は山小屋に泊まる事になりました。

泊まると言っても雑魚寝で他の登山者とともに素泊まりというだけのものですが。

その小屋は1階建てなのですが屋根裏にあたる部分に広めのスペースが設けられており

そこを素泊まりの登山者に提供するようになっていました。

私達は小屋入り口からすぐの梯子から登って左手の方に陣取り、

食事を済ませると疲れから誰からともなく眠りに落ちて行きました・・。


K「・・あれっTどこいくの?」

私「え?」


一番梯子よりで寝ていたKに声を掛けられ私は目を覚ましました。

しかしその時私は・・。

寝ていた場所から結構離れた梯子近くの手摺りに手をかけていたのです。

明らかに梯子を降りる意図を持ってそこまで歩いて来たかのように。

梯子までは寝ていた場所から数メートル歩かないと辿り着けないのですが

状況を考えるとどう考えても意思を持って歩いてそこまで行ったとしか思えないのです。

(寝ている他の人を避けて通っている)


しかし私は完全に熟睡しており何も覚えていません(夢も見ていません)

こんな事は初めてでした。私は寝起きは良い方で寝ぼけると言うのは無かったのです。

夢遊病の気もありません。今回は場所も十分天井の高い所で(人が立っても全然平気)

閉所のような圧迫感はまったくありませんでした。なのにどうして・・・。


その日は不思議に思いつつもまた寝ることにしました。そしてその後は何事も無く下山したのです。


卒業後、Kから聞いたのですがインターハイ予選の時の件以来私は、

山に来るとよくすごい声で魘されていたらしいのです。物凄く苦しそうに。

その声でよく起こされたと・・。

合宿のあのときもそうだったというのです。

・・しかし本人に自覚は全くないのです。

覚えているのは初回のあの件だけです。

Kにあのとき声を掛けられなかったら私はどうなっていたのでしょうか・・・。


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それから私は大学に進み、Kも同じ大学と言う事もあり(Kが一年先輩ですがA^^;)

去年久しぶりに泊まりで八ヶ岳の近くにKや仲間と行ってきました。

民宿に泊まり温泉に入ったりと登山以外にもとても楽しいものでした。

・・あの一言以外は。

K「お前、また魘されてたぞ」

それでもまた、私は山に登るつもりです。山無しの人生なんて考えられないから・・。







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