あっちの世界ゾ〜ン第八十弐夜「大きな顔だけの男」

inainaさん談


さて、今まで中2の時のお話をしてきましたが、今回は高2の時のお話を。


当時住んでいた家から7〜800mmほど離れた所に、小さな砂場、

低い鉄棒、円盤(鉄で出来た球体)小さな祠、やや大きめの木が一本。

が狭い敷地にありました。

彼と二人でその場所まで真夜中の散歩に出かけたのです。

たわいのない事を話しながら木の真下に着きました。

が、何故か空気が寒々としていて、彼に『やっぱり、戻ろう』と言うと、彼は頷きました。

10mmほど歩いた所で『後ろを見てはイケナイ』と私に言う。

『何故?』と聞くと

『あの木から、大きな顔だけの男が空に浮いていて、ツイテクル』と言うのです。

彼は霊感が強く、いつもいろんなモノが見えます。

私は空の男に心の中で、

『憑くなら私に憑きな、彼に憑いたら承知しないよ』とタンカを切ったのです。

今にして思えばそんな事言わなきゃよかったのに。

さて、家に着いたところで解散。

それから五,六日後の土曜日、彼の部屋で良いム−ドの二人。

う〜んこれから、って時に彼の様子がオカシイ・・・。

首を絞められたような声で『手を握って、眼を瞑って』と私に言います。

なんとなく気配を察したので彼の言うとおりに。

彼はお経を唱え始めます。私は繋いだ手に念を込めます。・・・・・。

20分ほど経ったでしょうか。彼の『もう、平気だよ』の声で我に帰りました。

彼が言うには、『木からツイテキタ男が、inainaの体に入っていった。

今、inainaの頭から男が出てきて俺の首を絞めてきた』と。

私には憑かれた感じしなかったんだけどなぁ???


その話を聞いていて【もっと早く言ってくれ!!】と思った。

そして【こうなる前に除霊しろ!!】とも・・・。

2年後彼とは別れることになる。この事が原因ではないけど。


次回はこの彼の部屋でいつも体験したこと&彼が見たモノを。





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