あっちの世界ゾ〜ン第九十五夜「ある老人の死」

LED(ますたぁ)さん談


老人ホームに勤めている母から聞いた話ですが、

最近、ホームの老人がまた一人無くなったらしいのです。

そのお爺さんというのが放蕩の限りを尽くした人らしく、奥さんがいたにもかかわらず

女遊びはするわ、酒を飲んでは暴力を振るい、お約束で競馬にうつつをぬかし・・・

まあ、そういう人だったらしいのですが、晩年足を悪くしてからは老人ホームに転がり込んで、

相変わらずの放蕩振りを発揮していたそうです。

その爺さんの死に方というのがはげしく、寝室についているトイレの中で血を吐き、

部屋中血まみれにしてこときれていたらしいです。

それからというもの、その部屋から、誰もいないはずなのにコールが来たり、部屋の前を通ると

トイレの中からカラカラとペーパーを巻き取る音が聞こえて来たりするそうです・・・


でも一番怖いのはやっぱり人間。


その爺さん、放蕩振りにもかかわらず一山当てて、ひと財産を持っていたらしいのですが、

わかいころの仕打ちのために、実の息子に憎まれており『遺産はいただいて行きます、けどお骨を

葬る気は毛頭ありません』ときっぱりと言われてしまい結局、無縁墓地に葬られたとか(^^;)


うーん、どんなに憎んでいたのか知らないけど、遺産もらって行くなら遺体ぐらい葬ってやれ。





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