あっちの世界ゾ〜ン第九十九夜「あっちの住人にコケにされる」

ねぼすけさん談


こんにちは。私の「あっち体験を」お話してみます。

実家に帰って、ごろごろ寝ていました。

時計を見ると午前11時。まだもうちょっとゴロ寝できるな。

お昼に起きよう…と、寝返りをしました。

そのとき、妙になにか背中に当たる物があって、私は

「パジャマでもひっかかったかな?」と、その3つの感触を直そうと

手を伸ばしました。

で、皺を直そうとした私の手は……3本の指を触っておりました。

なま温かい、太めの男の指……

「やばい!!」

次の瞬間、私は金縛りに。

午前11時。カーテンの開いた外は、すかんぴんの青空です。

なぜ。なぜこんな時に〜〜!

私の背中に置かれた指は、位置的に布団の中から出てきています。

そしてそのまま、金縛った私をぐらぐらと揺さぶるのです。

キーーーン、と金属質な音の向こうで、数人の子供の笑い声がしました。

その声がやがてはっきりと言葉になって聞き取れると…


「ねえ〜〜。男は〜〜?男は〜〜??きゃははははは」


私に男運がないのを知っての狼藉か!!??

ムカついた私はぶっつりキレ、金縛りを解きながら振り向きざまに

「クソやかましいわ〜〜!!!!」

と叫び、指を振り払いました。


階下に降りて行くと、母が「あんたなに叫んでたの?」と聞くので

「ねぼけちゃった〜〜。あはは〜」とごまかしておきました。





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