沁あっちの世界ゾ〜ン・第十六夜「視線」
miraさん談
| 初めて応募するmiraです。 この話は私が高校の時(現在は神奈川の某理系大学一年生です) ちょうど今から(1999/8/12)2年ほど前の梅雨時の話です。 私は高校でも定時制の高校に通っていたので、 授業がなんと午後5時45分から始まり、終了が9時なのです。 ちょっと部活などをやると10時を過ぎることがざらでした。 ただ私は学校に通っていて、不自然に思うことが一つありました。 それは学校なら、創作、実話を問わず、様々な「怖い話」が あっておかしくないのですが、私の学校は奇妙な位なかったのです。 ただ、この体験で、何となくそのわけがわかりました。 1997年の梅雨、私は図書室で本を借り、そのまま司書の先生と おしゃべりをしていたので9時半を過ぎてしまいました。 ただでさえ生徒数の少ない学校なので、9時から30分経つだけで、 廊下や教室の明かりがほとんど消され、 校舎のほとんどが暗闇に閉ざされていました。 私は盗難防止のためにまだ明かりが付き、 人もいる職員室の近くにある個人用のロッカーに荷物を取りに行きました。 私がロッカーに付いているシリンダー錠を開けようとしていると、 不意に誰かの視線を感じました。 私は普段から勘のいい方なので、誰かが後ろにいたり、見られていると、 なぜかわかる方なので、まだ知り合いが校内に残っているものだと思い、 ふりむくとそこには、電気の消えた廊下しかありませんでした。 でも私の感覚は、その廊下の闇の中から誰かが見ていると告げているのです。 私は怖くなり、鞄を持って出口の方へと歩きだしました。 ところが、視線は私の後を私が歩くのと同じ速度で追いかけてくるのです。 背中に冷や汗がうっすらとでてきた私は、職員室に入り、気分を紛らわす為に 残っていた先生と話していて、背中から視線を感じなくなったことに ほっとしていたのですが、なにやら今度は上から視線を感じると思ったら、 職員室の壁の上にある、明かり取りようの小さい窓から、明確な視線を感じ、 一瞬二つの目が私を見ているように見え私は走って学校から逃げました。 その視線は私が学校の門から外にでると追いかけて来なくなりましたが、 それ以来1週間に一度は前ほどしつこくないにしても、視線が後を 追いかけてくるといった出来事があり、トイレや渡り廊下、 誰もいない教室などで変なものを見ることが多くなりました。 卒業して、少し前に学校に挨拶に行きましたが、 しっかりと後をつける視線を感じました。 こんな体験を先生に話した私は、先生からそんなことを気にしていたら この学校の教師は務まらないよと笑って聞かされました。 私は怪談とは、『変なもの』がでてこない安全な所でするものだと実感しました。 |
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