沁あっちの世界ゾ〜ン・第八夜「少し昔の事ですが・・・」
KaruKiさん談
| これは私が学生時代に体験した話です。 私自身この話は恐い話だと思ってはいません。 友人に話した所、恐いと言われた為投稿します。 私が大学に入り、間もないころの事です。 ちょうどこのぐらいの季節だったでしょうか・・・。 夜中の12時ごろだったと記憶しています。 サークルで馬鹿話をした後、私は帰宅する為、自転車をこいでいました。 ふとぶらりと回り道してみたくなった私は、 広い一本道を見つけ、そこをまっすぐに走っていきました。 周囲には苗を植えたばかりの水田が広がり、蛙の声がうるさく鳴いています。 その道はやがて港に通じ、たくさんの漁船がつながっていました。 山育ちの私はものめずらしく、そこをうろうろしていました。 すると・・・。 一本の電信柱の街灯の下に、男の人が立っています。 その人は黄色いポロシャツに、青いGパン姿でした。 顔は覚えていません。 なぜならその人の顔は、街灯の下であったにもかかわらず、 顔だけが真っ暗で、まったく見えていなかったからです。 私はなぜか自転車を止め、その人を見つめたまま、動けなくなりました。 金縛りとかではなく、なぜか目が離せなくなったのです。 その人も一歩も動きません。微動だにもしません。 ただじっと、そこに立ち、止まっているのです。 (止まっているとしか表現が出来ない。それ以外適当な言葉が見つからない。) 暫らく時間が経った後、私は我に返り、その場所を後にしました。 何度か振り返りましたが、その人は止まったままでした。 帰りにもう一度通ってみましたがその時にはもう誰もいませんでした。 数日後・・・。 サークルに一枚の紙が回ってきました。それはその地域の警察からでした。 その内容は・・・。 『XX浜に死体があがりました。 男性で黄色のポロシャツに青いGパン。 心当たりのある方は・・・・・・』 (XX浜は私が行った港から少し離れた場所。 事が事だけに名前は伏せさせてもらいます。) ・・・私はただの偶然であると思っています。 そこに立ってた人もただの付近の住民だ、と・・・。 ただ・・・。分からないのは・・・。 何故街灯の下だったのも関わらず、顔がまったく見えなかったのか? 何故その人は『止まったまま』だったのか・・・。 今では確かめようもない、少し不思議な「実話」です。 |
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