唇あっちの世界ゾ〜ン・第八十弐夜「友達の家はお化け屋敷」
獣人さん談
「あっち」の方は初書き込みです。よろしくお願いします。 私は子供の頃から怖がりのくせに「あっち」系の話が好きで、 夜トイレに行けずよくおねしょをしてました。 いやいやそんな話はどうでも良いのですが、初めての「あっち」体験となった、 友人の家で起こったことをお話したいと思います。 20年来のつき合いとなる友人Kは、今でこそ霊感が薄れたようですが 学生時代は非常に感度が良く、彼の体験談を聞いてはおねしょをして、 もとい!寝られなくなったものです。 Kと初めて会ったのは中学1年の時で、その後転校してしまった彼と高校で 再会したのですが、転校の理由は彼のお父さんの商売の都合で、 店舗兼住宅の家に引っ越したためでした。 その家は1階に店舗と居間と両親の寝室、2階は元々「麻雀荘」だった 広い部屋と、奥にKと弟の部屋という間取りでした。 怪現象はその2階の大部屋、通称「雀荘」(そのまんま)で起きました。 高校2年か3年の秋だったと思います。 その日私は、楽器が得意なKの家に泊まりがけでギタ−を習いに行きました。 外から直接入れることもあって「雀荘」が我々の遊び場です。 「雀荘」は20畳ほどの広さだったと思います。当時はその部屋にステレオ、 スト−ブ(北海道は1年中出しっぱなし)、彼のドラムと商売上の備品等が 置いてあるだけで広々としていました。 そして奥にはカウンタ−と、その横に更に奥の住宅部分へ通ずるドアがあります。 我々は、その部屋の中央でギタ−を弾いていたのですが、 音の切れ間に「ギ−ギ−」という音が聞こえます。 二人で「何の音だろう?」と顔を見合わせたとたん、「ギ−ッ」と大きな音がして、 反射的に音の方を見ると、さっきまで閉じていたはずの奥に通ずるドアが、 勢いよく「バタン!」と閉まりました。 次の瞬間Kは猛然と走り出しドアの向こうへ消え、 私は何が起こったか分からないまま広い部屋に取り残され、呆然としていました。 Kが戻ってくるまでの時間がやけに長く感じられたのを覚えています。 Kが戻ってきました。 私 「お前、どこ行ってきたのよ!」 怖かったので、ついきつい口調になりました。 K 「お前こそ見なかったのか?」 私 「何をよ?」 K 「戸が閉まったときにガラスに人影が映ってたべや!」 私 「!・・・・、おまえの親じゃないのか?」 K 「親は出かけてる。」 私 「おっおっ弟じゃないのか?」 K 「弟の部屋行ったらいびき掻いて寝てた。」 私 「じゃっじゃぁ、だっ誰よっ・・・!」 ちなみに窓は開けていませんでしたので、風の影響は考えられません。 なんと、この後2人でこの部屋に布団を敷いて寝ましたが、 もう異変は起こりませんでした。 しかし、私はこの事件を境として「あっち」系体験をするようになってしまったのです・・・。 大して怖くない話を長々とすみません。 でも、Kは「雀荘」でもっと怖い体験をしているので次はその話をしたいと思います。では。 |
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