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実話怪談投書掲示板

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突き抜ける!! 投稿者:でいいぬ - 2010/08/31(Tue) 23:43:07 No.95  引用する 
昨年mixiの日記に書いたもののサルベージして多少手を加えたものです。
去年の四月の話。



これは半分聞いた話で半分は実体験だ。
「本当かよ」と想う方もいるかも知れないので、ま、話
半分で聞いて貰えればいい。

一昨日従兄弟が遊びに来た。

俺の母親の弟の息子で同地方に住んでいて珠に遊びに
来る。

彼は神奈川の海関係のテーマパークで、水族館の飼育員
をしている。そして、何度か精神を病んだ事がある。理
由は分からないがなぜかその仕事をする人にはそうした
事が多いらしい。

俺がこちらに来た頃、丁度彼は鬱期のピークが来て、仕
事を休んでいた。

一人暮らしをしていたアパートも引き払い、彼自身の実
家に戻って療養していたらしい。幸い、ほぼ回復してい
た為、同じ市内に住む俺の所に遊びに来る事が多かった。


基本的には明るくて行動的な奴で、久々に会った時もほ
ぼ不自然な部分はなく、仕事にも少しずつ復帰していた
ようだった。

彼との一番の共通の趣味が「怪談好き」・・特に稲川淳
二のファンで何度か一緒にライブにも行った事がある。

それだけではなく、心霊スポット巡りなども好きらしく
県内の心霊スポットを友人と回ったりもした事があると
いう。

そして、実際に観たこともあるらしいのだ。

一頃、彼は国分寺に住んでいた。彼が住んでいたアパー
トには良く出ていたらしい。

更にこちらに戻って来てからも、住んでいたのは某有名
お化けトンネルのすぐそばで、頻繁にそうしたモノを見
たり聞いたりしていたという。そして、そこで精神を壊
した。。

しかし、実家に戻った後は順調に回復し、仕事にも無事
復帰したようだ。そして、家を出て新しく出来た彼女と
同棲し始めたらしい。

その彼の様子がおかしいと祖母から聞いたのは二月ほど
前だったろうか。

彼女が気付いて病院に連れて行き、診断をうけたらしいと、ばあちゃんが飯時に話して来た。

じゃ、まあ、ちょっと様子を伺ってみようとメールをし
て遊びに来るよう誘ってみた。お互いに休みがあった日
に奴は来た。それが先月の事。

その時は取り立てて変わった所もなく、そうした事を直
接聴くのも差し障りがあるし、普通に遊んで普通に帰っ
ていった。で、一昨日、その彼が遊びに来た訳だ。
大体彼とはDVDを借りて見た後、夜は眠くなるまで話をす
るというのがお定まりだ。

先月は彼が好きだと言う「エイリアンVSプレデター」を
観た。これ自体はまあまあだったのだが、彼が見終わっ
た後「2」も見たいと言い出した、時間は午前0時30分頃。

個人的には別に見たいとは思わなかったが、余りにうる
さく言うので仕方なく歩いて、片道20分くらいのビデオ
屋まで行き「2」を借りて来た。結果は大味な内容。
「レンタル代金+ビデオ屋に行った時間+鑑賞時間全て
を返してくれ」と願いたくなるようなモノ。
しかも、それを見ている最中奴は「何でこんな映画作っ
ちゃったんだろうな」と笑いながら言ってたが。お前が
観たいっつったんだろ!しかも、こ奴は一回観てるとい
うのだ。
全く呑気な話だと想ったがこの様子なら問題はないよう
に見えた。



Re: 突き抜ける!! 投稿者:でいいぬ - 2010/08/31(Tue) 23:58:26 No.96  引用する 
そんな訳で今日も俺らはレンタルショップに赴いた訳だ。

その道行き、奴はこういいやがった
「そういえばさ。俺、幽霊観ちゃったよ。女の幽霊・・」
俺はそれを聞いた時はそんなに深く考えず「そっか、じゃ
あ夜ゆっくり聞かせてくれよ」言って、レンタルショップに入った。

そこで、稲川淳二の怖い話を含む数本借りて家に戻った俺達は仮眠をとる事にした。
俺は夜勤明けだったし、向こうも朝早かったらしいのだ。

仮眠明けて風呂やら飯やら食ってたら20時くらいになったろうか、とりあえずDVDを見始める。

それを観終わって少しテレビを観て、近況を話した後、次を入れてを三回くらい繰り返した。

まだ稲川淳二のが一本残っているが疲れたので小休止しようと言ってDVDを止めた。時間は深夜2時近く、何だか随分静かな晩だ。

俺がまず切り出した「で、幽霊観たってのはいつの話よ?」俺が聴くと
「ああ、つい最近だよ」話を纏めるとこうだ。

彼は夜中に一人、テレビでパソコンの動画サイトの稲川淳二の動画を観てたという。そんなもん観てるからだというツッコミはこの際置く。

その時ふとテレビの上に目を向けるとそこに青白い光の球が浮いているのに気がついた。

(なんだあれ?)
思うまもなくそれがだんだんと形を変えていく。
だんだんと若い女の顔になっていくという。
終いにはくっきりとしてきて、髪の長い青白い女の生首がが浮かんでいる状態になっていく。

そしてその顔がソファに横たわってる自分のところにす〜と飛んできたかと思うと、自分の顔の上でぴたりととまって、じっとこちらを見つめてきた。

従兄弟は体を動かすことも目をそらすこともできない。

すると突然その女の首が自分の顔めがけて迫ってきた。
そして顔がぶつかったかと思うとままズボッと「突き抜けていった」という。

それはその時それだけではなく、日を置いて又やってきたらしい。

しかも、その時は顔だけではなかった。青い球に気がついたところまでは同じだったが、今度はそれが、ぶわっと女の全身を形作り、完全な姿で浮いていたという。

そして、やはり同じように彼のそばまでやってくると体を今度は体ごとズボッと突き抜けていったらしい。

「いや、その時さ。顔がめり込むような感覚がしたんだよ。そのまま顔に埋まって歯に何か当たるような感覚までしたんだ。。でも、全然怖くないんだよな。何かそういうの観ても、普通の女とか子供とかの姿だと別に怖いとは思わないんだよね。」そんな事を言う。

「本当かよ。十分過ぎる体験だと想うぞそれ」言ってやると。
「そうかな?いや、実はさ、それだけじゃないんだよね。今住んでる所ちょっとおかしいような気がするんだよ」

その後彼は自分のマンションについての妙な点を上げていった。そして、俺に「ちょっと覗きにきてみない」
と提案してきた。
何ができるわけでもないが、覗くだけならと承諾する。


そうしているうちに大分時間がたった。
「じゃ、そういう事でとりあえず寝るとするか」大分夜も更けてきたし眠くなってきたのでそういった。

しかし奴はこういった。
「え?稲川淳二のDVDまだ一本残ってるじゃん。観ようよ」あんだけの話して、まだそんな事言うのかこいつは!

「嫌だよ、俺は眠いし疲れたんだ。寝るよ」

「いいじゃん。勿体ないしさ。俺まだ眠くないもん。観ようよ」とかいうのですよ、この大馬鹿者は。

あまりにうるさいのでDVDは再生した。ただ、俺はほぼ夢うつつだったが。実は淳ちゃんの声は意外に聴いてて心地が良い。半分寝ながら聴いてると。奴が「おいっ起きてる?」と聴いてくる。

「ああ、起きてる起きてる」答えると「嘘言うな、寝てたろ」と言ってくる。

「起きてるよ」そういいながらも半分寝ながら答える。しばらくすると又「おい、寝てるだろ」
「起きてるよ」のやりとりになる。
そうは言ってもDVDも後僅かだ。終われば大人しくなるだろう。思ってると。
「おい」又声をかけてきた。
「うるせえな、何だよ」言うと。
「又、あの女が来た」といいやがった。瞬時に目が覚める。すぐに消していた蛍光灯を付けた。

「いつだよ?」
「今さっき。。ふっと消えた」

言われてみると空気が明らかに違う。

「あのさ、女が出たのってここじゃないの?」指を指すと。そうだと答えてきた。奴はさっきからそこにチラチラチラチラ目線をやっていたのだ。するとウィ〜〜〜ンという低い音が響いて来た。まだDVDは消していない。だから始め、テレビから聞こえて来たのかと思った。

しかし様子がおかしい。テレビを消してみる。しかし音は消えない。それどころか段々大きくなっていく。とりあえずテレビの後ろの窓を開けた。

ヴィ〜〜〜〜〜ン・・蝉の鳴き声を低くしたような音。でも蝉ではない、こんな時期蝉はいない。何かの虫か?こんな時間にこの時期こんな虫の鳴き声は聴いた事がない。

段々腹が立ってきた。眠いのに邪魔しやがって。。

「お前もな、危機感無さ過ぎだよ。ああいうのが出た場合慌てちゃいけない。心を落ち着けなきゃいけないっていうのは間違いじゃない。でもお前は端からおかしい事だと思ってないんだろ。

それは良くないんだ。いわば半分憑かれてるからだよ。だから怖いと思わないだよ。でも、考えてみろ。自分が不安定になって激しい鬱が来たときとそういうのが見えだした時と比例してる筈だ。精神的にヤバくなってる所をつけこまれるんだよ。ヤバくなってるって自覚を持たないと又危ないぞ」

一気ににまくし立ててやった。

すると「言われてみればそうかも」という。そうかもじゃないだろ。

「そんだけ色んな事があっておかしいと思わない方がおかしい。兎に角、少しは怖い事が起きてると認識した方が良い。その後ゆっくり落ち着いて対処するんだ。そうすれば大抵は大丈夫だよ」

「うん・・何か段々怖くなってきた」話してると「うぅぅ」薄く女の呻き声のようなものが聞こえた。

とりあえず何とかしなきゃ。俺は隣の仏間に行くと仏壇に線香を備えた。鈴を鳴らしてお参りする。

そして、正直素人が余りやらない方が良いと聞いてはいたもののやむを得ず九字を切り、PCの動画サイトで「般若心経」を流した。それで漸く落ち着いたように思えたので、それを切った。

「明らかにおかしかったな」俺がいうと「ああ、ヤバい感じがした」奴も答える「まだ空気変だもんな、全く、こんなとこにまで出て来やがって。とりあえず今度行くよ。様子見に」

「分かった」

「ああ、もう大丈夫か?少し和らいだ感じするもんな。いなくなったんだな。兎に角その女はヤバい気がするよ」話してると、部屋のたんすが
「「「「バッキッ!!!」」」
と半端ない怪音をたてた。

とりあえず線香に火を付けて部屋に煙をたなびかせて、日本酒を用意して二人で一口ずつ口に含んだ。思い当たる対処方を試して、後は全然関係ない話で無理やり盛り上がり夜明けを待った。

とりあえず、それでこの日の怪異は収まった。



Re: 突き抜ける!! 投稿者:でいいぬ - 2010/09/01(Wed) 00:23:06 No.97  引用する 
そして、数日後彼の家にいった。
確かにマンションは妙な部分が多かった。
そして、奇妙な物音なども頻発していたらしい。
それらは長くなるのでその内また機会があったら書くが、
一つだけ、浮いていた女について、思い浮かんだ印象
にだけ触れさせて頂く。

彼は居間でネットを見ていた。
ソファからテレビを見る位置の後ろにはベランダがあり、外には海が広がっている。

俺が思ったのはその女は、彼に憑いているとか、部屋に
元からいるとかではなく、海からきたのではないかとい
う漠然とした想像だった。

根拠はない。別に霊感もないし、そうした事がわかる力
があるわけではない。でも直感的にそう思った。


後日彼から突然メールが届いた。
それをみて、驚くと同時に「やっぱり」といった
思いが胸に湧き上がる。

そのメールにはこう書いてあったのだ。
「大変だ。マンションの前の海に死体があがったらしい」

その日ベランダから外を見ると、警察車両が沢山とまって
いたので、後で聞いたらそういう事だったとのこと。

若い女だったかどうかはわからないし、そもそもそれが
関係あるかという保障はない。

しかし、以降女の気配がしなくなったのも確かだという
事である。

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