(本十弐)
現代民話考・全12巻

著者
松谷みよ子

筑摩書房・2003年〜

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現代の怪談は『民俗学』になる。それを私が作る。みたいな

予言を某実話怪談系の著者から何度か聞いた事があるのですが。

現代版「遠野物語」がすでに完成していたとは。私もビックリですが、

その著者の方もビックリでしょうか。

いや、知らないのは私だけだったのか?What?

『現代民話考』(全12巻)。1996年に完結。

そして今回文庫版が2003年4月から再販され、2004年4月に完結しました。

私的にはなが〜い一年だった。でも楽しかったよーありがとう。

1.河童・天狗・神隠し
2.軍隊・徴兵検査 新兵のころ
3.偽汽車・船・自動車の笑いと怪談
4.夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂
5.死の知らせ・あの世へ行った話
6.銃後・思想弾圧・空襲・沖縄戦
7.学校・笑いと怪談・学童疎開
8.ラジオ・テレビ局の笑いと怪談
9.木霊・蛇・木の精霊・戦争と木
10.狼・山犬・猫
11.狸・むじな
12.写真の怪・文明開化



例えば「現代民話考1・ 河童・天狗・神かくし」の感想なのですが


河童はいる。天狗も神隠しも存在する。としか思えない。・・・くらい

目撃談をビシビシ集めまくりの凄い本でした。

河童の目撃談だけでも文庫一冊分はありますから。

だから河童マニアではない私はちょっと辛かった・・りしましたが、

しかしイイ話があったりするんだよな。これが。

「十四・河童の悩み 公害」は感動してホレチャイマシタ。

この話と出会えただけでも私は幸せです。

『現代民話考1・ 河童・天狗・神かくし』との出会いは

私の人生を変えてしまうかも・・しれない可能性はアレですが、

それくらい凄い本です。はい。

話が現在風にアレンジされて語りつかれている都市伝説の原型に

なったような話を見つけれたり・・・・たまらない一品でした。

私は12巻全て完全保存仕様です。ていうか怪談マニアは買え。

学術的怪談書として保存すべき。

でも読んでみてアレだったと苦情等は私には言わないでね。は〜と。


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