こっちの世界ゾ〜ン第十九夜「それはないです」

猫目百太郎さん談


今晩は。猫目の変なお客さんシリーズ。


それは、冬休みの午後。

お客さんが、あまり居なかったので真面目に床掃除をしていると、

私の前に一人のご婦人が立っていました。

そして私に声をかけました。


ご婦人「すみまさん」

猫目「はい」

ご婦人「モアイ像はありますか」

猫目「はぁ、モアイ像はありませんね」

ご婦人「そうですか」


そのご婦人はその後、他の商品は見ずに、店を後にしました。

私は、笑いをこらえきれずに近くにいた先輩に、

「モアイ像はありましたかね」と聞いてしまいました。

そのほかに、紙袋一杯にお面を入れたおばさんが、

「ひょっとこ、ありますか」と聞いてきたこともあったそうです。





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