こっちの世界ゾ〜ン第四十壱夜「夏の思い出」

さんがつうさぎさん談


うさぎはバイクに乗ります。今乗っているのはHONDAbenley90。

インドに行っても、タイに行っても走っている

カブのエンジンを積んだロータリーシフトの良い子ちゃんです。

ロータリーシフトのためビーサンでも乗れる(注:本当はいけません)し、

世界に誇れるカブのエンジンは多少引っ張っても壊れない(燃費は少し悪くなります)。

海まで、benleyで15分という絶好のロケーションに住んでいた私は、

ある夏、毎日のように日焼けに出掛けていました。

セパレートの水着を着て、その上からショートパンツをはき、

ビーチサンダルと言う軽装でビーチに出掛けていたのです。

その日も絶好の日焼け日和でした。

お気に入りのベルサーチのサングラスを掛け、また、benleyで海に向かいました。

しかし、あまりにも天気が良かったので昼頃には

フライパンの上で焼かれているような熱さになり、早々に帰ることにしました。

心地よい疲れと共にビーチマットを背負い、いつものようにbenleyにまたがると・・・


ぢゅうぅぅぅぅぅ〜


マフラーに、右足が触れ、イヤな音を立てて見る間に火膨れができてしまいました。

陽のあたるところにバイクを置きっぱなしにしたため、マフラーが熱くなっていたのです。

驚くことに、かなり重症の火傷を負ってしまったのです。


生足の季節に・・・、せっかくきれいに日焼けしたのにぃ・・・(T.T)

諦めきれないうさぎは、美容整形もしている評判のいい皮膚科に行きました。

ピンクで統一された院内に、きれいな看護婦さん。

親切な受付係の方・・・。

ここなら、大丈夫かもしれない。うさぎの期待は高まりました。


「次の方どうぞ!!!」


呼ばれて診察室にはいると、そこに待ち受けていたのは

サングラスに髭を蓄えた藤岡琢也似のマッチョな先生でした。

・・・大丈夫かなぁ?

正直に言って、期待がしゅるしゅるとしぼんでいくのが聞こえるようでした。

「どうしました?」

意外に優しい声で尋ねられ、うさぎは火傷の状況を話し、患部を見せました。

すると、

「ん、まぁ!ダメぢゃないのぉ!!女の子なのにぃ!!」

藤岡琢也のようなその先生はおねぇ言葉で叫びました。

呆気にとられるうさぎ・・・(^-^;

しかし、先生は素晴らしい手腕で処置を施して下さり、

今では全く痕がないほどに完治してしまいました。


長い残暑の中、いまでも、あの、ぢゅうぅぅぅぅ〜という焼き印のイヤな音、

そして、その痕をきれいになおしてくれたマッチョなゲイの先生のこと、

ふと、思い出してしまいました。





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