こっちの世界ゾ〜ン第五十四夜「海で飛ばされたA」

ドラシュガンさん


私も楯野恒雪(渡し守)さんの「オレ死んじゃうんだよ……」と同じ経験あります。


10年ぐらい前の出来事で時刻は10時頃でしょうか。

知り合いのHさんから突然電話がかかってきました。

H「ドラシュガンか?」

私「はい、そうですけど・・・どうしたんすか?」

H「あのさー、A(Hさんの友人)が海で飛ばされたんだよう〜!」

私はその追いつめられたような口調の彼に驚きました。

私「そっ、そうなんですか! Aさんはどうしたんですか?」

H「それがさー、行方不明なんだよ!」

私「たっ、たいへんじゃないっすか! 探したんですか?!」
 
H「うん。でも見つからないんだよ! どうしたらいいんだー?」

私「そんなこと言われても・・・警察に行ったんですか?」

H「警察?! そんなのあるの?」

私はHさんが相当混乱しているのだと思いました。

とりあえずHさんの居る場所を聞き出して、彼のところへ直接行こうと考えました。

私「今、どこにいるんですか?」

H「まだ海の上なんだ・・・」

私はしばらく考えてから次のように言いました。

私「・・・こんな夜じゃ見つからないでしょうから、早く陸に上がった方がいいですよ」

H「うん解った。でも、もう朝になったよ。まいっか、えっと・・・ジパングに着いた」

私(・・・もう朝になった? ジパング? ・・・ !!!)


そういえば「ドラクエ3」を貸していた事を思い出し、全てを悟りました。

私はHさんに、バシルーラの呪文で飛ばされたキャラクターは

アリアハンのルイーダの酒場に居る事を伝えました。

めでたし、めでたし。





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