こっちの世界ゾ〜ン第五十六夜「どんぐり音楽会」

Cielさん


さて、私がまだ小学生の頃、放課後校庭で遊んでいると、友達の一人が、

鼻の穴にどんぐりを詰めて、それを鼻息で飛ばすという、他愛も無い遊びを始めました。

まあ、普段と変わらない、のどかな放課後の風景だったように思います。

初めのうちは片方に入れて飛ばすだけでしたが、

そのうちに両方に詰めたりする子も出てきて、徐々にエスカレートしていきます。

それが「こっちの世界ぞ〜ん」の入り口とも知らずに・・・

と、突然一人の子が「!?」なんだかやけに飛ばすのが遅いのです。

周りの子達が、「早くぅ〜」と、せかします。

しかし、なかなか飛ばしません。

そのうち、「何か変だな?」とみなが思いました。

どうやら、完全に取れなくなったようです。

みんなで必死に取ろうとするのですが、すればするほど益々取れません。

とうとう、彼は救急車で運ばれてしまいました。

どんぐりに愛された彼、今はどうしているのでしょうか?)





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