こっちの世界ゾ〜ン・第九十五夜「なにがあったんだ、若者よ!」
奥村紀子(真名)さん談
最近、おかまの話が多いですね。 でも、どうしてそういうことになってしまうのか。 やはり、目覚めるタイミングみたいなものがあるんでしょうか。 ちなみに、私は、綺麗で、自分に害がなければ良いです。 中学時代つき合っていた彼氏の親友東くん(仮名)は、とてもかっこいい人でした。 もともと、顔の作りもよく、女の子にもてる人でした。 彼氏と色々な事情がもとで別れることになってしまった私は、東くんともこれっきりと思っていました。 まあ、彼氏の親友でなければ、縁は絶対にない相手でした。 それから数年たって、街を歩いていると、いやに人目をひく美人が! 背が高く、ないすばでぃの美人です。 ところが、その美人、なぜか東くんに似ています。 東くんの家庭のことまで知らないので、東くんのお姉さんかな、と思っていました。 ところが、「あら、真名じゃない」 なんてハスキーボイスで話しかけてくるではないですか。 びびった私は立ち止まり、美人を見上げました。 化粧はしていませんでした。でも、東くんでした。 にっこりと魅惑的な笑顔を見せてくれる東くん。 もともと中性的な綺麗さを誇っていただけに、似合っていました。 運良く(?)一人で歩いていた私は、東くんとお話することになりました。 だけど、東くんは女装していること以外はかわっていませんでした。 「一体、なにがあったの?」 試しに聞いてみたのですが、にっこりと笑うだけで教えてくれませんでした。 現在、彼氏がいるとか。しかも、中学時代の同級生で、相手は東くんとは知りません。 おかまなのかホモなのか、それともただの女装癖なのか。 それでも、私の前では東くんは男です。 |
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