こっちの世界ゾ〜ン第四十五夜「恥ずかしい話」

にゃんこさん


「恥ずかしい話 その1」


あれは6年くらい前の話です。

私がまだ、ソフトウェアの開発などというマジメ?な仕事をしていた時の話です。

先輩・同期とりまぜて、総勢10名くらいで会社で契約している

千葉の保養所へ行こうという話になり、クルマ2台で行きました。

その保養所は、海に面していてとてもキレイでした。

食事もコース料理になっていて、しかも1泊2食3500円!安い!!

おまけにそこには温水プールまでがある!

行かないワケがありません。

私達はとっとと水着に着替えてプールへ向かいました。

プールがあって、その脇にはジャグジーまであるという親切設計?でした。

おまけに貸し切り状態。

男女10名が静かにしているワケがありません。


数名で、プールに置いてあるボールなどで遊んでいるうちに、何を思ったのか

浮き輪をくぐるという遊びに変わっていきました。

そう、それが私にとって恥ずかしい事件の始まりだったんです・・・・・

浮き輪くぐりと言っても、イルカみたいに浮き輪をくぐるワケじゃありません(当たり前)

浮き輪をプールに浮かべて、浮き輪の横から輪の中にアタマから入り、

上がってくるという今考えれば、なぜそんなコトを・・・?と思うような遊びをしていました。


浮き輪くぐりをしていたのは4名ほど、

他の人たちは別の遊びをしたり、脇のジャグジーでくつろいでいました。

そして、私の輪くぐりの番になりました。


私「じゃ、行くね〜!」


ジャブーン!ブクブク・・・・・ゴイィ〜ン!!・・・・・・


私「いったぁ〜い!!」

と、水面からアタマをおさえて上がってきました。


そうなんです、勢いあまってプールの底とケンカをしてしまったのです・・・・・


あまりの音の大きさに、

ジャグジーに入っていた人さえも、「今の音何?」と言ったそうです。


アタマを打った時に、首が「みしっ」といったのを聞きました。

後日医者に行くと、診断はムチウチ・・・・・

首の骨が1つ潰れて神経を刺激するから痛いんだ・・・

とまで言われ、医者でおばあちゃん達と一緒に首をひっぱる治療までしました。

会社では「プールの底とケンカをする女」とまでいわれ、

もちろんムチウチなので、例の首輪?までさせられました。


ココまでで既に恥ずかしい話なのですが、

まだまだここまでは始まりでしかなかったのでした。


その数日後に届いた郵便が私にとって恥ずかしい事件のその1だったのです・・・・・


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「恥ずかしい話 その2」


・・・・・数日後、会社に私宛に送られてきた郵便、それは健康保険組合からの郵便でした。

よーく読むと、どうやら報告書のようなものでした。


別紙には・・・・・・

「あなたが○月×日に△△病院に行かれた理由を記入して、必ず送り返して下さい」

と書いてありました。

そうです、あの恥ずかしい事件の報告をしろというのです。


「何故じゃぁ〜!何故あんな恥ずかしい事件の報告をせにゃならんのだ〜!!」

叫んだところで後の祭り。

健康保険組合様は、「労災」になるのかどうかの判定をしなくてはいけないのだそうだ。

どう考えても、「労災」などという立派なものではありません。

書きたくなくて、健康保険組合に電話をして労災ではないので提出はしなくていいかと

聞きましたが、できるだけ詳しく記入して必ず送り返して下さいとの事。


泣く泣く私は書きました。


1:いつ・・・・・○月×日、△時□分ごろ

2:どこで・・・・○○保養所、プールにて

3:何をしていて・・・・プールで浮き輪くぐりをしていて、プールの底にアタマを打ちました。


・・・・・オイオイ、二十歳過ぎた女がする事か?

こんな書類を健康保険組合の人達に読まれるのか?


すでにその段階で会社では「初の労災認定審査書類が来た女」という

ありがたーい名前までいただいておりました。


その書類を提出してから、健康保険組合からの返答はナニもありませんでした。

当たり前っていえば当たり前なんですが、

あんな恥ずかしい事書かせて何の返答もないんかい!


そして、もう2度とこんな書類は書かないぞ!とかたく心に誓った、約1週間後、

別件で私は同じ書類を目にするのでした。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


実はこの話、最後に書いた約1週間後の話も続いているのですが、

事件としては最初のアタマ打ち事件のほうがかなりインパクトが強いので、

機会があったら(気が向いたら?)書かせていただきます。

でも、やっぱり二十歳過ぎた女がする事ではないんですよね。

きっと小さい頃にバキュームカーに足を踏まれてから

ワタシの人生が狂ったような気がしますね。

「バキュームカーに足を踏まれて人生狂った女」・・・コレも悲しい気がしますが。





     戻る