こっちの世界ゾ〜ン第五十四夜「過ぎ去りし少年の日々」

三堂りある(9番)さん


おひさしぶりです。

最近いろいろあって忙しかった「三堂りある」です。

そんな忙しい日々の中、昔のことを思い出しました。


幼い頃はその存在を信じていたが、歳をとっていくうちに

それが存在しないモノであることに気がついてしまう。

できれば信じていたかった。

でも、もう二度と信じられた日々は来ない。

みなさんはこんな経験をしたことがありませんか?

僕にも幼い頃は「きっとある」と信じていたものがありました。

でも、それはある事件を境に「存在しないモノ」になったのです。

僕が存在を信じていたもの・・・


「巻き糞(まきぐそ)」


「ドクタースランプアラレちゃん」で育った僕にとって

まきぐそは親しみがあり憧れでありました。

「大人になったらまきぐそに会える」とさえ思っていました。

あれは僕が小学2年生の夏。

僕の家は住宅地にありますが、5分も自転車に乗れば田んぼが見えてきます。

自転車で颯爽とドライブしていた僕は発見したのです。

用水路の下り斜面の草むらにある「まきぐそ」を!

急いで自転車を降りて、もう一度見ました。

やっぱり「まきぐそ」だ!

幼い胸を興奮で熱くしながら近くで木の枝を取ってきてツンツンしようとしました。

近づく僕。

するとぐにゃっとまきぐそが崩れました。

!?

そう!それは「まきぐそ」ではなく、蜷局を巻いていた蛇(青大将)だったのです!

襲いかかる青大将!必死で逃げる少年りある!

この日を境に僕は「まきぐそ」は漫画の世界の中だけのものであることを悟ったのでした。


出来れば信じていたかった。

でも、二度と信じることは出来ない。

ならば大切にしよう。

過ぎ去りし少年の日々にある「まきぐそ」の思い出を・・・




     戻る