こっちの世界ゾ〜ン第五十八夜「マクドナルドにて」

楯野恒雪(渡し守)さん


マクドナルドにて(その1)


久々にマクドナルドで食事をしたら、高校生の頃に友人から聞いた馬鹿な話を思い出しました。

12年くらい前の出来事ですが、たぶん実話です。



友人Aは某体育会系クラブに所属していました。

彼が高校1年生のときのこと。

文化祭に顔を出したOBが部員全員に差し入れをおごってくれることになりました。

OBの人は1年生部員にお金を渡すと、近所のマクドナルドへ、ハンバーガーと

フィレオフィッシュとポテトのLとコーラを人数分買ってくるよう命じました。

そこで買い出し要員2名に選ばれたのがA君ともうひとり。

A君はマクドナルドに着くと、店員のお姉さんに

「ハンバーガーとフィレオフィッシュとポテトのLとコーラを30個ずつ」と頼みました。


するとお姉さんいわく:


「御注文を繰り返します、ハンバーガー30、フィレオフィッシュ30、ポテトのL30、コーラ30、

以上で御注文はよろしいでしょうか?御会計××××円になります。

こちらでお召し上がりですか?


しばしの沈黙。



A君:「……持ち帰りでお願いします」



学校に帰ってきてから部員一同大ウケだったそうな。

営業マニュアルって恐い。


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マクドナルドにて(その2)


同じく高校時代、友人I君から聞いた話。

やらかしたのは本人だという話なので、たぶん実話でしょう。

飲み会(おいおい)で、彼は罰ゲームをやることになってしまいました。

その内容というのが、マクドナルドに行って

「スマイル」(メニューにある0円のアレ)を注文する、というもの。

酒の入って少々クソ度胸がついた、というかヤケクソになっていたB君は、

どうせならというコトで、キザったらしい口調で

「お嬢さん、僕はあなたのスマイルが欲しい」と言ってウケを狙うことにしました。

しかし……酔っていた彼の口は、思ったようには動いてくれなかったのです:


I君:「お嬢さん、僕はあなたのスライムが欲しい」


お姉さんは、それはもう引きつったスマイルをくれたそうです。

日夜こんな困ったお客の相手をしているマックのバイトのお姉さん、ホントに御苦労様です。




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