こっちの世界ゾ〜ン第九十五夜「餓鬼道」

ナイトブレイカーさん談


お晩でやんす!!!

テンションが高いと好評(なのかな?(^_^;))のナイトプレイカーでっす!!

さてさて、今宵のお話しは…。(ネタがなくなったらどうしよう(^_^;))


皆さんは餓鬼道と言うのを御存知ですか?

そう!あの欲だけで生き(生きてるのか?)、その欲望でお腹が膨らんでいくが

栄養が足らない為に痩せてガリガリの、あの餓鬼のいる世界です。

六道の一つですね。(とか言いながらあまり詳しくはないのですが(^_^;)間違っているかも。)

その餓鬼道という『あっちの世界』に『こっち』に居ながら足を突っ込んだようなお話です。

言わずがなも、もちろん実話です。


以前にお話した精神病院での出来事なのですが、

病院と言うのは規則正しい時間に決められた量の食事を採るものですよね?

しかし、精神的におかしいというのは、

別に体調が悪い訳でもないので病院の食事だけでは、はっきり言ってもの足りないのです。

もちろん普通の方なら、そこでしかたなく我慢をするのでしょうが…。


ある日の事。

そんな病院でも中には回復してきている人やそれほど重症ではない人もいる訳で

退屈な入院生活は、そういう方達とくだらないお喋りでもして過ごしていました。

(大概が10以上歳上の方で、世間と大分遠ざかっているもので、中々話題があいません。)

すると、その中でもその病棟の主(看護師さん達からも割と人望のあつい)の様なおじさんが

「紅茶でも飲まないかい?」と言ってきました。

話によれば就寝前の薬を飲む為の飲料水を用意(やかんに入れる)する役割をしているので

普段は施錠してある給湯室(唯一、お湯を調達できる場所)に特別に入れる。のだそうです。


私は「まっ、たまにはいいかな?」と思い、お願いしました。

(ちなみに、んな事ばれたら怒られます。(^_^;))


そして、時間がやってまいりました。まずは、おじさんが給湯室に入ります。

冬場だったので、お湯が出るまで少し時間がかかるそうなので

合図をしたらコップをもって来るように指示されました。


5、6分待ったでしょうか。おじさんからの合図です。

給湯室は、ナースステーション(ちゅうか詰所)からは

死角になっていますが注意を払いながらさっとドアの中に…。

入ると何かが地面に這い付くばっています。それも2つ、いや2人も…。

「誰も入っちゃいけないのに、なんで?」と自分の事を棚に上げながらも不気味でした。

こちらに背を向け、なにやらゴソゴソしているのです。

そっと覗いてみました。


なんとそこには…。


夕食の残り物(ようは残飯)を

無造作に捨ててあるポリバケツに2人の患者さんが争いながら貪りついているのです!!

「げっげげげっ…うううっっっっっ!!」

私は、気分が悪くなり、その日は紅茶を断念したのは言うまでもありません。


異臭の漂うポリバケツに素手を突っ込んで、魚の骨とも米粒ともわからない

すでに食物と言う名を無くした、その物を口へと運ぶその姿…。


真に餓鬼そのものでした…。


その日からです。

食事の後、何気なく見ていると、

そのポリバケツに何人もの人が集っているのに気がついたのは…。


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おまけです。(笑)

こんな方もいらっしゃいました。

精神病院とは言え、中には「糖尿病」を患っている方も多いです。

高齢者も多いですしね。

そして、もちろん糖尿病の方々には特別食がでます。超減塩の食事です。


しかし、やはりここにも餓鬼が1人…。

そのオヤジは、焼き魚などが食事に出た時に食卓にあがる醤油(もちろん糖尿病

患者さん達の食卓にはあがりません。)をどっかの食卓からかっぱらってきて

自分のコップに注ぎ入れるのです。

そして、そこにトイレで水を注ぎ、お箸でかき混ぜているのです。


そう…もちろん飲む為に…(-_-;)。

いやね、確かにすんごく薄けりゃ飲めるかなとも思うけど、並大抵の量じゃない!!

どう見ても「フィーリングカップル5:5」(ふ、古い)状態。

コップの中を覗いたら、真っ黒け(-_-;)


私は、その時思いました。

「これが見えないうどんを作る感性と原液なんだぁ。」(爆死)


補足説明…私は根っからの関西人で、

この病院は私が東京で働いていた時に入れられていたのです。あしからず…。

ちなみにこのオヤジ。この後、2回おかわりしてました。こ、怖い(^_^;)。





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