あっち世界ゾーン・第十五「あじしんぼう」

いたこ28号談




★★★
万人突破!香港返還特別記念!★★★



香港が中国に。歴史的一瞬を垣間見れた満足感!


こんばんわ、漫画「おいしんぼう」を「あじしんぼう」と、

つい最近まで勘違いしていた、いたこ28号です。


今回は心霊現象の話ではありません。

グルメな話です。

しかし、グルメにも「あっちの世界ゾーン」は存在するのです。

そして、もちろんタイムリーな中国でのお話でもあるのです。

今日の話も当然「 実 話 」です。


CM制作(PM)のA君にとって、初めての海外ロケ。

撮影場所は「ぐるぐるグルメ爆裂」の中国。

数週間にもわたる準備と打ち合わせが終わり、

A君と日本のスタッフ達は、中国へとむかった。

人が良いのか悪いのか?

働き者なのか怠け者なのか?

中国スタッフの理解出来ない行動(日本のスタッフには)の数々に

混乱と珍乱が続発したが、何とか予定通り撮影は終了した。

そして、友情。

日本スタッフと中国スタッフに、不思議な信頼関係が生まれた。


最後は、お決まりの大、大、打ち上げさよならパーティー!

中国スタッフ「Dさん」は、日本のスタッフ達に最高の御もてなしである

「 料 理 」を出す事を約束した。

田舎なので洒落たレストランはもちろん無い。

それどころか、店など無いのである。

スタッフ達が宿泊していた家の横にある広場に、臨時の宴会場がもうけられた。

そこには桃の花が咲き乱れていた。

あぁぁぁぁ!気分は三国志、桃園の誓い。

次々に出されて来る料理は、少し油濃い事を除けば美味しかった。

そこに、Dさんが大きな布の袋を持って帰って来た。

スタッフ達の前で、袋を地面に置いた。

Dさんは、得意げに微笑みながら袋の中から・・・・。

四つ足の動物。

戦 慄!

「 小 犬 」

それは、可愛い生きた小犬だった。

中国スタッフ達からは歓声が上がった。

日本スタッフ達は声を無くした。

A君は自宅で、「ジュン」と言う、雄のスピッツを飼っていた。

「いやだ!嫌すぎる〜。」

プロデューサーCさんが、A君の横に座った。

無表情でCさんは、A君に小声で囁いた。

「通訳から聞いたんだが・・・。

あの小犬は、この地域では最高の御もてなしだそうだ。

大変高級で、村の人達もなかなか食べれない。

Dさんは、何十キロも離れた場所から、わざわざ自腹を切って

買って来てくれたらしい。・・・困った。・・・

・・・スポンサーのSさんが大変気にされている。

・・・・食べなきゃ、失礼にあたる。・・・俺達だけでも、食べなきゃ。」

心配そうにCさん達を見ているスポンサーのSさん。

プロデューサーのCさん、Sさんに向かって明るく微笑む。

そして、A君の顔を覗きこんで再び無表情。

Cさん「お前も食え。命令だ。」

スポンサーのSさんと、代理店のHさんは、何時の間にか姿を消していた。

小犬の断末魔の悲鳴!

A君は耳を押さえた。(×○×)

・・・小犬の肉料理が。

プロデューサーのCさんが、無表情で、まずハシを付けた。

そして、不気味な微笑み。

A君を微笑みながら睨みつけるCさん。

A君も、目をつぶりながら口に一切れ肉を・・・。

噛むのに勇気がいった・・・。

「 旨 い。 」

不思議に体の中から暖まって来る。

「 お、い、し、い。 」

ほかの日本スタッフ達は誰も手をつけなかった。

A君とCさんで、全て平らげた。


次の日、A君とCさんの身体中にジンマシンが出た。


A君は今でも元気に働いています。

だだ、A君は自宅にいる「ジュン」を見ていると、

突然あの美味しかった肉の味を思い出す事があるのです。

・・・よだれが。

「あっちの世界ゾーン」に足を踏みいれてしまいましたね、A君。







*注意

 心霊体験談で100話も書けないから今回の話を書いたのではありません。

 香港返還にあわせて書いたのです。ほんとうだぞぉぉぉぉぉぉぉ!

 嘘じゃないぞぉぉぉぉぉぉ!(^笑^)・・・・次に期待して下さい。






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