あっちの世界ゾ〜ン第三十七夜「妊婦の恐怖体験談」

虎猫さん談


みなさんこんにちは!

かなりテンションの高い所ですね、ここは。

ちょっと読んでみたところ妊婦の恐怖体験談は見当たらなかったので

ちょっと私の体験談(寝言?)も聞いてください。


私には現在1歳3ヶ月の子供がいますが、

妊娠7ヶ月で妊娠中毒なる病気にかかり3週間もの間入院する羽目になりました。

ここでちょっと・・・妊娠中毒とは、妊娠中に血圧が高くなり尿蛋白の値も高くなり

体がむくんでくるという病気で、このうちどれか一つの症状が出ても妊娠中毒と診断され、

胎児に栄養や酸素が供給されにくくなるという思ったよりコワーイ病気です。

私は3拍子揃った重症患者として緊急入院しました。

私はよく金縛りにかかったりする体質でしたが、

そのころはそういうこともあまりなくなって安心していた頃でした。

ところが入院したその夜、病院の敷地内にびっしりとお墓が立っている夢を見てしまいました。

どう見てももともと墓地なのにその上に無理矢理病院を建てたように見えました。

それからというもの、毎晩ありもしない4階?(その病院は3階立てで私は3階に入院していた)

から、ぱたぱたと人が歩き回る音がして・・・

しかし、姿は見えないし、

血圧がそれ以上上がると胎児が死んでしまうので、平静を装うのに必死でした。


そうして2週間がすぎ・・・何とか生まれるまで3ヶ月もあるけど頑張ろうと思っていた矢先、

久しぶりに午前2時過ぎに金縛りのようになっていつの間にか薄暗い部屋の中にいました。

仏壇のようなものがあり扉の所に貼ってある封印のようなお札が破かれ、

扉が少し開いているのが見えました。

次の瞬間、すごい勢いでザンバラ髪の生首がいくつも部屋の中を飛び回り始めました。

私は必死で扉を閉めようとしましたがはじき返されてまた生首が飛び出してきます。

汗だくで目が覚め、こんなことではとても身が保たないと思い悩んでいた矢先。

とどめを刺すようにあることが起きました。またしても夜中にうなされ目が覚めました。

すると病院の外から大勢の子供と多分一人の外人男性の声が聞こえてきました。

私はベッドに横になってその様子を何となく聞いていました。

どうも外人の男と大勢の子供は同じ方向から一緒にこちらに向かって移動しているようでした。

犬がけたたましく吠え始め外人男性は”黙れ!”というような罵声を犬に浴びせているようでした。

もう幼稚園なんかの始まる時間なのか?

・・・と時計を見てびっくり!

午前2時ちょっと過ぎ・・

ちょっと外を覗いてみようかと思いましたが、怖くてとても出来ませんでした。

まだ声が聞こえている・・・・・

脂汗をだらだら流しながら、じっと息を殺して朝まで眠れませんでした。

声はというと多分30分ぐらいの間聞こえていて、

すぐそばで存在感はあるのにすうっと消えていくように聞こえなくなりました。

その朝、私の血圧を測った看護婦さんは、すごい勢いで病室を駆け出していきました。

後で見せて貰ったのですがそのときの血圧は230だったそうです。


それから私と私の子供はどうなったのか・・・

2〜3日後、救急車で医大の付属病院に運ばれ集中治療室に入って2日目に帝王切開でした。

8ヶ月でした。

実のところ私も子供も助からないだろうと言われていたらしく、私が集中治療室で戦っていたとき

そこの医大で助手をしている私の主人は同僚に慰めて貰いながらわんわん泣いていたそうです。

男って・・・かわいそう。

私はというと、手術の前日、

祖父母が夢枕に現れ、花の咲き乱れる草原で2人とも微笑んでいました。

私は助かったんだ・・と思いましたが、次の日緊急手術で、やっぱりだめかと思いましたが、

その日976gで生まれた我が子は予定日に2750gまで成長し、

障害もなくケロッとしています。





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