あっちの世界ゾ〜ン第六夜「樹海はつらいよ」

Cielさん談


・・・さて、今回は私の話ではなく、自衛隊に居た頃の先輩のお話です。

先輩は、仮に I さんしましょう。

I さんは釣りが大好きで、その為に車をジムニーに替えてしまった程のめり込んでました。

毎週の様に仲の良い友達と渓流に釣りに行っていました。

その先輩が、ある日私に言うのです。

「樹海はヤバかった・・・」と。

なんで?と思い、お話を聞いてみると・・・


夜遅くまで釣りを楽しんだ I 先輩達は、ジムニーで一休みと仮眠を取っていたそうです。

暫くは何も無かったそうですが、 I 先輩が途中でふと目を覚ますと、車の周りに人の気配があります。

しかし、そこはそんな夜中に人が来るような場所ではないので、恐くて目を開けられなかったそうです。

そのうち隣で寝ていた友人も、ただならぬ気配に目を覚ましたようでした。

しかし、2人とも恐くてなかなか目を開けられません。

「こうなったら仕方ない。一緒に目を開けよう」ということになって、二人で目を開けました・・・

ジムニーの周囲のガラスいっぱいに、沢山の人が車の中を覗き込んでいたそうです。

急いで車を出して、夜道を疾走しました。

しかし、樹海の周りから、後方から何かが沢山彼らを追いかけてきたそうです。

街の明かりが見えるころ、彼らはようやく恐怖から開放されました。

I 先輩は、私に真顔でこんな話をしました・・・眠れないっちゅーに(笑)





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