あっちの世界ゾ〜ン第八夜「鎌持った大男」

貴公子Rさん談


こんにちは、貴公子Rです。

今回は、鎌持った大男のお話をしようかと思って、パソコンに向かいました。

とっても霊感持った友人曰く、

こんな話を送ると絶対に何かにとりつかれるから程々にと言われました。

けど話したいものは話したい。

そんなわけで送らせていただきます。


さて、僕が霊感を持ち始めたのはほんの三ヶ月前。

何で持ったのだろう、

とっても霊感持った友人に聞いたところ、俺のそばにいるからと言われてしまった。

霊感はうつるらしいです。

けど最近ぬけてきました。

安心してたらこの前また復活。

もういやじゃぁ!

さっさとなくなれ!

叫んでみたところで、本題に行きましょうか。


白いカーディガン事件の前、そうですねぇ、二週間ってとこですか。

そんなときにこの事件がありました。

今でも天井に猫の死体のあるところに友達四人で集まったときのことです。

猫の死体というものは、霊を呼び寄せやすいらしく、たくさん見ます。

何で死体をかたずけないのかという問いもあるでしょうが、理由は簡単です。

人の家だし、前やろうとしたけど狭くて無理だったからです。

そんなわけで、天井が抜けるのを待ってる今日この頃です。

腹の部分だけ飛び出してるんです。

なかなか不気味。

そんなとこに泊まる俺らって一体。

まあ、そんなわけで、とっても幽霊が出やすいとこなんですよね。

そこで友達Sにとりついたのが、鎌持った大男です。

僕は霊感があるって言っても、ぼんやりとしか見えません。

カーディガンのように見えるなんてのは稀です。

それでその時、最初は変な大男なんていないんです。

ただ、友達曰く白い服着た美人のオネーサンがいただけだそうです。

美人だったので除霊しなかったとか。

それにとっても強いらしい。

侮れないぞ、オネーサン。

それで、しばらくそこで他愛もない雑談などを四時間ほどしたんです。

それで夕焼けが綺麗になってきたんですよね。

それで帰ろうという話になりました。

その時はまだ猫の存在は知らないんです。

ただ何でここはいっぱいいらっしゃるんでしょうかねぇなどとしか思っていませんでした。

それでまあ、そのまま帰るために自転車に乗りました。

「じゃあねぇ。また」

などというあいさつを交わした後走り始めました。

友達三人でです。

一人は僕、一人はSくん、一人は霊感持った友人Tです。

最初に気付いたのは、Tでした。

「S、お前の後ろに鎌持った大男がいるぞ」

Sは実はかなりの恐がりです。

僕も信号待ちになってからSの方を向きます。

いました。ぼんやりとです。

僕には鎌なんて見えません。

Tに

「いるけどさぁ、鎌なんて持ってるの?」

Tは言いました。

「いるよ。なぜかスーツ着て鎌持ってるの」

それでも僕は鎌なんて見えません。

そのうちに信号が青になりました。

Sはびびりながらも走りました。

まだ鎌なんて見えない僕はTになおも聞きました。

そこでTは言いました。

「あそこのは鏡によく映るから、このミラー見てごらん」

Tの自転車には鏡がついてます。

そこを何とか覗きました。

います。

スーツ着て鎌持った男。

マジでびびりました。

はっきりと映ってるんです。

Sに気付かれないようにしながら走っていきました。

途中でカーブミラーがありました。

そこを見ました。

ちょうど鎌持った男がいました。

けど、もっとびびりました。

僕の後ろにもいたんです。

変な人。

鎌持った男の方が強いのかは知りませんが

鎌の方はよく映って僕の方はぼんやりとしか映りません。

だから変な人です。

その日はそのまま家に帰りました。

僕の家が一番近くて、僕が家に着いてから、二人は仲良く並んで帰っていきました。

Sの後ろにはやっぱりいました。

僕の方は、その日の夜、Tに教えてもらった方法で追っ払いました。

弱かったようでどうやら消えてくれたようです。


次の日Tにあの鎌持った男の事を聞いたのですが、あっけらかんとして言いました。

「まだ憑いてるんじゃないの?」

僕は思いました。

さっさと追っ払ってやれよ。

T曰く、面白いから二、三日ほっといて、何かあったら追っ払うとのことでした。

まあ、Tが追っ払う前にどこかにいったようで、

次の日Sを見たときは何もいませんでした。


以上が鎌持った大男の話です。

余り怖くなかったかもしれませんが、

また怖い体験をこの前したので、整理がついたらまた書こうと思います。





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