あっちの世界ゾ〜ン第十壱夜「みんな、友達だよね」

TIGERさん談




私の家の近くに、幽霊がでると言われている有名な地がある。

その名も、こつぼトンネル。

なかには、知ってる人もいるかもしれない。

トンネルが続けて3つあり、2つ目のトンネルの上には、火葬場がある。

それだけでなく、事故さえもたえない場なのだ。

しかも、すべて、居睡り運転。

なんでも、1つ目のトンネルで眠くなり、

2つ目で眠ってしまい、3つ目で事故ってしまう。と言うのだ。

今からするこの話は、そこで起きた事だ。


ある日、何人かの友人と夜遅くまで飲んでいたら、

友人Aが、突然、「こつぼトンネル行って肝試ししようぜ。」と言いだした。

いくら近いと言っても、そこから、

こつぼトンネルまでは、車を使わなければ行けない距離だった。

私は、「みんな飲んでるし誰が運転するんだ? きょうは、やめとこう」と言ったが、

Aは、「俺が運転するから、行こう。」と言って、聞かなかった。

皆も、酔ってたので、その気になって、行くことになった。


15分後、こつぼトンネルにつき、本当に眠くなるのか、試してみよう。ってことになった。

皆、酔っていたので恐がる者は1人もいなかった。

車で、1つ目、2つ目、3つ目とすべてを通過し、車をとめたが、

何も起こらず、私たちは、「やっぱり、しょせん作り話だよ。」と笑っていた。

しかし、運転していたAだけは、ずっと黙って何かに怯えているのだ。

そして突然、「お前ら、皆、友達だよな。。。」と言いだした。

私は、訳が分らなかった。

そして、続けて、Aは、こう言いったのだ。

「おちついて聞け。俺の両足を、誰かが掴んでる。」と。。。

皆は、うそだと言いながら、彼の足下を見た。

もちろん、私も、はっきり見た。

青ざめた両手が、Aの両足を掴んでいるのを。。。

私たちは、仰天し、Aを無視し車から逃げ出した。


数分後、走り疲れた私たちは、立ち止まった。

そこで、Aが心配になり、皆で、戻ることにした。

車が、そのまま、もとの位地にあったので、Aも、逃げたんだと思っていた。

しかし、車に近づいていくと、運転席に人陰が見える。。

Aは、目を開けたまま、死んでいたのだ。

足に残された手型と共に。。。。。。。。。







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