あっちの世界ゾ〜ン第二十八夜「ある出来事」

一真斎さん談




あれは拙者が、とある心霊系のHPを開いて読んでいた時の事でござる。

時間はすでに午前2時を回っていたでござろうか。

すでに丑三つ時と呼ばれる時間に、指しかかろうとしていたのやもしれん。

急に天井裏とも二階とも何処とも言えぬ様な場所から、

カタカタカタ、カタカタカタという音が鳴り始めたでござる。

最初は気のせいだと思い、HPを読みつづけていた拙者だが、その音鳴り止まなかった。

カタカタカタカタ、カタカタカタカタと鳴り続ける。

この音は小動物が天井裏を走り回る音とは異質のもので、

そう言った小動物の走り回るドタバタ感が無く、振動もせずに音だけが鳴り続ける。

カタカタカタと音が鳴り続ける中、今度は部屋の温度が急に引いて行くではござらぬか。

季節は夏に指しかかろうかと言う時期。

部屋の中は暑かった筈なのに、一分とかからずに部屋の温度が下がる。

その寒さは、冬場に感じる寒さとは性質を違えるもので、

いわゆる心霊現象が起こる時に伴う寒さであった。

さすがに不味いと思った拙者は、一度HPを閉じて様子を伺う事にしたでござる。

HPを閉じると、カタカタと鳴っていた音が止み、下がっていた気温が戻ったでござる。

しばらくして、何も起こらないのでまた同じHPを開き、読み始めたでござる。

すると、また先程と同じ事が起こり始めた。

またもや、音がカタカタと鳴り始め温度が引いて行く。

しばらく続き、本当にヤバイなと思った拙者は、

すぐにHPを閉じて何かが出た時に対応できるように身構えた。

だが、閉じた後に何も起こること無かった。

しばらくして、また同じページを開き読み始めたが、今度は何も起こらなかった。

そのHPはお札が貼ってあり、経文が流れるようになっていて、

開いただけでヤバイと言われるページで無かった。

ちなみに、ヤバイと言われるページには、当たりをつけていたでござるが、

すでに忘れてしまったので探そうと思っているでござる。







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