第42夜「足首」

深あっちの世界ゾ～ン・第四十弐夜「足首」

てっぺーさん談

どもども。また恐い話の実体験、書かせてもらいま。

僕が住んでるのは、父親が自営してる会社の事務所なんですが、

１年程前に後ろに葬式会場が出来たんですね｡

その葬式屋が出来るという話が出た途端、

家の親も含めて近所の連中がみんな反対したもんです。

で、結局、「遺体は持ち込まない」という条件で、葬式屋が建ったのでした。

ある晩、ぐっすりと眠っていたところ、突然の金縛り。

「む、むむ、むぅぅぅ」

と、足の親指をぐにぐに動かすと、いつもなら解けるんですよね。

ところが、例によって解けない！そればかりか、胸の辺りに重たい物の感触．．．。

「ヤベ．．．」

と思うと、普通は恐いから見ないんでしょうが、その時はあんまり恐怖感がなかったもんで

「何がいるの？？」

って目を開けて見てしまったんです｡

なんと！！

１ｍはあろうかと言うでっかい足首！！

それが僕の足元の５０ｃｍぐらい上空で、ふわふわ浮いてるんです。

僕はびっくりするより、

「何で足首！？」

と思いましたが、特に悪さをするようでもないので放っておいて寝ました｡

そして、次の日。

．．．また出やがったよ。

バス○ードの神踏踏が．．．。（わかる？）

安眠妨害された僕は、多少腹をたてていましたが、

まぁ、どうする事も出来ないので「早く帰ってね」と思いながら、その日も寝ました。

そして、３日目。

この日も出るのかなぁ、と思ってブルーだったんですが、この日は何故か、休業。

ほっとして目を覚ました僕ですが、何とその日、僕はとんでもない事を聞いたのです。

後ろの葬式屋が、僕の安眠妨害された日に、お通夜と葬式をやってたんですが、

その時､例の約束を破って、遺体を持ち込んでたんだそうです。

で、親父達と近所の人間が怒り狂って、葬式屋に乗り込んでいったそうです。

そして、遺体を確認するため、お棺を開いたら．．．。

その仏さんは、「片方の足首がなかった」そうな．．．。

何故、家に出るのだ？^^;

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