あっちの世界ゾ〜ン第七十四夜「寝言」

響さん談




こんばんは。

長いことお世話になっていたお守りの石がついにロストしてしまってちょっとショックを受けております。

何でジャスパーの碧玉(完全に不透明な濃褐色の石です)が

透明になってしかももともとの配色にない鮮紅色が中央からにじんでるんだろう。

不気味です。



私はやたら眠りが深い性質のせいか、起きても夢の内容を覚えていることがあまり無いんです。

それがちょっと残念。

覚えていたらさぞや面白かったろうなあと思われる寝言を言うことがたまにあるんですけどね。

先年台湾まで旅行したときの話なんですが、朝食のとき、連れが

「何か夢でも見てたん?なんかしきりに寝言言ってたよ、起きる直前に」

と四方山話のついでに言い出したんですね。

私は例によって何も覚えていなかったので

「いやー別に見た覚えないけど。うるさかった?」

「いやうるさくは無かったけど、じゃ、誰と話してたか覚えてないんか、もったいない」

「は?」

誰と話してたって、

そのときはツインルームに泊まっていましたから、部屋にいるのは私と連れの二人だけ。

あっちの世界にどっぷりかかわっている連れならともかく、私が連れ以外の誰と話をすると?

と言いましたら。

「ずーっと合槌うってたんだよ。10分ぐらいずーっと、あ、はあ、それで、

ああなるほど、え?ああはいはいって感じで。

もったいなかったね、覚えてたら何か役に立ったかもしれないのに」

ぼーぜん。

確かにもったいない。

しかし思い出せないものは思い出せず、

私が誰と何をそんなに話しこんでいたのかはいまだに不明です。


ほんとに一体私は誰と話していたんでしょうね。







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