あっちの世界ゾ〜ン第三十夜「守ってくれたの?」

リムノスさん談


これは、ネット上で偶然知った話です。

Mさんという女性がいました。彼女には婚約者がいて、もうすぐ結婚と、幸せの絶頂にいました。

Mさんの婚約者はとても、優しくいい人でしたが、1つだけ悪い癖がありました。

それはお酒が大好きだったことです。そして、悲劇は起こりました。

ある晩、彼は明け方までお酒を飲んでいました。

そして、帰る途中に高速道路でうっかりと居眠りをしてしまいました。

それはほんの一瞬のことでした。

しかし、彼の車はカーブを曲がりきれず、反対方面から来たトラックと衝突しました。

あとには彼の車とも呼べないほどつぶれた残骸が残りました。

彼の遺体はあまりにも損傷が激しかったため、

Mさんをはじめ、親ですら彼に最後の対面をすることはできませんでした。

愛する人を失ったMさんは、嘆き悲しみました。しかし、時の流れはMさんを癒してくれました。

Mさんは彼のことを忘れるかのように、仕事に打ち込んでいました。


そして、ある日、Mさんは残業で徹夜をしました。

明け方に家に帰る途中、Mさんはまさに彼が亡くなったのとほぼ同じ場所で、居眠りをしてしまいました。

そして、同じように対向車をよけることができず、事故は起こりました。

しかし、奇跡は起こりました。

Mさんの車は大破しましたが、運転座席の部分だけは信じられないことに無傷だったのです。

Mさんは軽い打撲だけで済みました。

やっぱり、亡くなった婚約者がMさんを守ってくれたのでしょうか....





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