あっちの世界ゾ〜ン第三十九夜「小坪トンネルの少女」

ヒデしゃんさん談


実は私も色々と恐い体験というのでしょうか・・・。

あっち系列の体験をしていたのですが何となく今まで話す気になれませんでした・・・。

しかし、こちらのページを拝見したところ、思いのほか多くの方がこのような

体験をしているのを知り私も今回、投稿する決意をしました。

話しの舞台は神奈川県の逗子市にある小坪トンネルです。

このトンネルの上には、火葬場があり、

地元のタクシーの運転手さんや釣り目的でここを通る人には有名なトンネルなのです。

私も親戚の家がこのトンネルの近くにあるので、前々から噂は聞いておりましたが、

自らそういった体験をしていないので気にもしておりませんでしたし

そういった心霊現象といったものは信じておりませんでした。


前置きが長くなりました。

それで、その小坪トンネルで体験した話しなのですが、

ある夏の夜、私の家に友人のHが遊びにきておりました。

しばらく二人で当時流行っていた格闘ゲームをしていたのですが

やはり一晩中ゲームをすると言うのは限界があります。

退屈してきた友人が『なぁ、K(私の苗字です)小坪トンネルって知ってる?』

唐突に私に聞いてきたのです。

『ああ、知ってるよ、親戚の家の近くだもん。』

私はそう答えました。

『あそこって、幽霊とか出るんだろ?どうせ退屈だから行ってみないか?』

当時の私は、別に心霊現象とかは全然信じていなかったので、

馬鹿馬鹿しいと思いながらも他にすることもないのでHの提案に賛同して

彼の運転で小坪トンネルに向かいました。

車で30分程走ると、小坪のトンネルに近づきました。

小坪トンネルは3つのトンネルが連続してあるトンネルなのですが

そのトンネルの一番最初から最後まで通りました・・・が・・・・。

別段何も不思議な現象はおこりませんでした。するとHは、

『何だ・・・何にもでないじゃないか・・・つまらんなぁ〜』

と、ぼやいていたので私は、

『まぁ、そんなもんじゃない?こういう話しって噂だけだよ。』

そんな風に答えたのですがHは諦めがつかないらしく

『いや、今度は逆から入ってみようぜ。見れるかもしれないじゃん。』

と言いました。私も別に反対する理由がないので

『まぁ好きにすればいいさ、どうせ出ないって』

そんな風に気楽に答えた覚えがあります。

そして今度は逆の順に第三のトンネルから入って、そして次ぎに第二のトンネルと

くぐっていきましたが、やはり、別段何ともありませんでした。

”やっぱり出るわけないか・・・。”第一のトンネルに入って

そんな風にぼや〜っと考えながらふと私の座っていた席側の窓を見ると・・・。

そこには、昔の・・・せいぜい大正時代くらいでしょうか・・・。

格好をした女の子が手毬をついて私達の車と並走しているのです・・・・。

『おい・・・H・・・助手席の窓を見ろよ・・・・。』

『え?何・・・・・!!』

二人とも絶句してしまいました・・・。

『な・・・なんだよこれ!!車は60キロは出てるぞ!!』

『知らねぇ〜よ!!俺に聞くな!!』

二人とも恐怖に引きつりました・・・。

『ど・・・どうすればいいんだよ!!』

Hが悲鳴ともつかない声で私に話しかけてきます。

『どうするって・・・トンネルから出ろ!!早くしろ!!』

私が何故そう叫んだのかは分かりません。

ですが、その時はトンネルから出れば助かる・・・。

そう思って必死に叫んだのでした・・・。

何とか私達はトンネルから抜け出ることができました。

そして、その夜は無事に家に着くことができたのですが、

翌日、まだ恐怖心が残っている状態でHの家に電話をかけました。

すると彼の母親が出て・・・。

『ああ・・・K君・・・Hねぇ・・・

昨日K君の家から帰る途中で事故を起こして・・・今病院にいるのよ・・・。』

以上で私の体験談は終わりです。

Hの事故は霊によるものなのでしょうか・・・。

それとも単なる偶然なのでしょうか・・・。

今となっては、確かめるすべがありません・・・。





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