あっちの世界ゾ〜ン第四十四夜「ツーリングの思い出(北海道編)」

ちゃるさん談


みなさま 昨日の「アンビリバボー」ご覧になりましたか。

新聞の番組紹介欄で見て、この道はっ!と思い当たり

すぐさま自室のTVを点けたら怪奇コーナーは終わっておりました。

そいで、どんな内容でどんな結末だったのか聞きたいのですが、新聞で読んだ限りでは、

道路工事に駆り出され、過酷な労働の中で死んだ囚人の霊ではないかと思います。

わしも北海道にツーリングに行ったとき、そんな体験をしました。

北海道は自然もきれいなせいか、アイヌの人の感じる自然の精霊みたいな

ものもまだたくさんおられるようで、相性が悪く拒否された場所もあります。

旭川のアイヌ村はOKだったのですが、二風谷は門番のふくろうに拒否され、行けませんでした。

「門前払い」です。

何が悪かったのでしょうか?川を堰きとめ不要なダムを作るとかいう計画がちょうど

決定しかかっていた折で内地からきた者は誰でもだめだったのだろうか、とも思いました。

そのうちに是非行って見たい気になる場所です。

TVから少し話題が外れました..戻りましょう。


北海道の内部を貫いて網走方面に走る道を走っていた時です。

北海道の道は本当に快適なんですよね。キロ数で時間読みができます。

残り50キロなら時速50キロで本当に1時間でつくし、100キロで飛ばせば30分で着きます。

本州では考えられません。

ただ、「急カーブ」という看板がどこのカーブにもあるのは困りものです。

いったいどこが急なのというカーブにも「急カーブ」なので

甘く見ていると本当に急なカーブに出くわしたりしました。

また外れました。

それでそんな道を走っていると、さすがに夏の北海道です。

町をはずれて人家がなくなり、森とか牧草地(?)とかになると

本当に人がいないのですが、その道では時々森の中に人影がよぎりました。

自分も走っているし、別に地元の人が山菜取りでもしてるんだろうと、

気にもとめなかったのですが、よく考えると他に道路はないし、近くに駐車車両もない。

でも気にしなかったんです。

本州ではどこにでも人がいますからね。

ただその人達の格好はそろいもそろって赤系なのが気になりました。

熊よけ?派手な色の方がめだっていいしね と思ってました。

網走について、テント山にある網走監獄の博物館と流氷舘を見てその近所にある民宿に泊りました。

網走監獄..見ました?当時の模様を人形を使い再現してます。

風呂がおもしろいです。もんもんのお兄さんがいます。

必見ですが全体的に臭いです。発酵系の腐臭がしました。

これは経験的にやばいかもと思い、ちょうど観光バスが着いていておばさんたちの

「まぁまぁすごいわね」攻撃と

「おねぇちゃんシャッター押して頂戴」攻撃にも遭遇したのでわりとそそくさと退散しました。

民宿では宴会..他にもライダーが何人かいて、

盛り上がったのですがその中の一人がこんな事を言い出しました。


彼は釧路の方から網走に向かっていたそうです。

途中峠の頂上のトンネルで工事をしていて、

片側通行おかげで車の少ない北海道もそこだけ渋滞だったそうです。

おまけに霧雨...路肩にバイクをとめて合羽を着ました。

結構、北海道の道って路肩が下にありませんか、車の走る処と路肩に段差がある感じ。

彼はオフローダーに乗っていたのでそんなに気にしなかったそうですが、

私はレプリカ乗りだったのでこの段差はきびしかったです、腕もないしね。

とにかく合羽を着つつ周りを見ると、奥の山の方にも赤い合羽を着た人がいるんだそうです。

ああ 山に入って仕事してるんだ。と彼は思ったそうなんですが、動きが変に緩慢で...。

そうゾンビみたいな動き方。疲れきった人のような、肩をゆすりその反動で動いているような。

そう思ったら彼は怖くなったそうです。

道には車がたくさんいるのに...それで急いでバイクに乗ると渋滞を抜けてきた..ということで..。

「それって山菜取りの人とかじゃないの?私も見たよ」というと

民宿のオーナーが熊も活動しているので、山菜取りなんかしないとのこと。

仮にそうだとしても、時間を決めて大勢で騒ぎながらするとのこと。

そんじゃそれは何でしょうと聞くと、北海道の道は囚人が作った話をしてくれました。

網走のジオラマにいたような人達です、当時の囚人は死ぬまで使える労働力だったんですね。

足には鎖のいましめがあり、その先には鉄の玉がついていたそうです。

赤い着物が囚人服だったそうで。実際に鉄の玉の形をした慰霊碑もあるそうです。

「見るだけならいいんだけど、こっちに来る性質の悪いのもおるから」

といってました。あのオーナーは豪傑だったな。

帰り際、道できつねなどが飛び出し間に合わないと思ったら

迷わず轢きなさいって、避けようとして事故る人が多いそうです。


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「北海道の思い出。」  CHERRY-CHANG!さん談


ちゃるさんの北海道での体験、興味深く拝見させていただきました。

私は中学・高校の修学旅行で北海道へ行きました。

網走刑務所も見学しましたよ。例の「おふんどし姿のもんもん兄さん」も知っています。

当時うら若き乙女であった我々、なんてアニキちっくなのかしら!と感激したのを覚えています。

(個人的には脱獄するために天井の梁によじ登っていた

和製スパイダーマンちっくな兄さんも捨てがたいです。)

前置きが長くなりましたが、北海道の道路工事に使われた囚人は思想犯も多いんですよね。

思想犯って、インテリだし、体弱そうじゃないですか。

根性はあっても、体がついていかない。

私もそんなタイプなんですが、志半ばであっけなく死んだら、無念でしょうね。

気合い十分なのに、どうにもならなくって、スグ死んじゃうの。

悲しすぎますね。死んでも死に切れませんよね。

そんな方が、今でも北海道のど真ん中に取り残されているのかもしれませんね。

ちゃるさんが目撃した方も、そんな一人だったのでしょうか・・・。





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