震あっちの世界ゾ〜ン・第六十四夜「線香の臭い」
ニコニコトシチャンさん談
私の身内が死んだとき、お線香の匂いで、 サインを出して友人から聞いた同じ様な経験をした話しを思い出しました。 度々出てくる小池と言う仲間なのですが、こいつとは 小学校入学前からの付き合いですので、かれこれ36、7年になります。 これがいろいろと変わった人間で、お婆さんが占い師と言うか、 見えない世界を見る仕事をなさっていたためか、結構霊感が有ります。 小池がまだ大学生だった頃、夏休みで実家で有る新潟に帰って来ておりました。 彼のお父さんはお茶の先生をやっており、 戦争にも行った方で、頑固と言うか怖い人です(まだ元気です)。 小池の部屋は6畳1間だったのですが、有る時帰って来たところ、 勝手に改築され、隣の6畳間との壁が無くなり、お茶を立てる炉が切って有り、 しかも仏壇が運び込まれ「仏間」になってしまっていました。 「俺の部屋は?」と聞くと「ここだ」と一言。 一応、アコーディオンカーテンで仕切られてはいましたし、 休みの間だけだと思いその部屋で暮らしておりました。 有る晩寝ていると、ものすごい線香の臭いで目が覚めたそうです。 しかもアコーディオンカーテンで仕切られた隣の仏間からは、 すり足で畳の上を歩き廻る音がずっとしていたそうです。 しかし、小池のお父さんはよく、仏壇の前で般若心経を唱えていたので、 また親父だろうと気にせず、そのまま寝込んだそうです。 翌日はお父さんとお盆の墓参りに行く予定だったので一緒に車で出かけた時に、 何故昨日の夜中は、あんな時間に仏壇にお参りしてたのか聞くと、 お父さんは仏間には行っていないとの事でした。 おかしいなと思いながらも、新潟からはかなり離れた本家の有る場所へ行ったそうです。 突然お父さんが「そういえば、こっちにも親戚が居たはずだ」といつもは行かない場所へ 入って行き、やっと親戚の家を探してたどり着くと、 そこでは丁度お葬式が行われていたそうです。 亡くなった親戚の方が知らせに来たのでは無いかと言う事でした。 |
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