あっちの世界ゾーン第十二夜「ZOTTOしたこと」

冴婆 さん談




はじめまして。浮遊サーファーの冴婆と申します。

今からおよそ三万年ほど前ですが、すでに夏ともなると怪奇特集を

各局で放映して ました。

私はまだ初々しい高校生でその系の番組をよく見てました。


ある日怪奇体験 者達が野外ステージで体験談を発表するという

番組があり、一青年が話したのが怖く て印象に残ったのです。

実はその青年の友人の体験談なのですが要約すると、、


:友 人はバイクで正丸峠を利用していたが、ある夜白い服の女性に

手を振られて(昔は人 に情というものがあった)バイクの後ろに乗せてあげた。

ふもとまで来るともう消え て居なかった。

別の夜にまた女性が手を振ってるので、正体が分かってるだけに

止まらず必死で走り抜けた。

そうしたらその女性は、この間は乗っけてくれたやんけとば かりに、

その友人のバイクを追っかけて、追っかけて、、追いついた!!

(話はこの あとピークに達するが省く)


:というものなのですが、その後友人は高熱で寝込み、

見舞いに行ったその青年に話しを打ち明けたあと、

熱がもとで亡くなってしまったとのこと。


私は当時埼玉の入間市に住んでたので、

秩父の正丸峠は身近に感じられ怖 いなとよく覚えていました。


その年はちょっとした改築で秩父から中年の大工さんが

車で我が家まで通ってましたが、(冬になってたかも)

ある日何気ないふうに私に独 り言のように言うのです。


”いやあ、気味イ悪いなあ、このあいだ家に帰るとき夜中なのにさ、

女のひとがオレ に手エ振ってるんだよ。

周りは何もないし、車でもエンコしたんかなと思ったけど気 味悪いから、

止まんなかったよ。”


聞くとその道は正丸峠!!と、言うし、白い服だったと。


私があまりにピチピチのグラマラス美少女だから、

気があって(ないない!)からかうつもりなら話しに工夫も

凝らしたことでしょうが、いや〜パチンコですっからかんよ、

的の言い回し。(それ が怖い)


私はというと、以前TVでみたあの”青年の主張”(’〜’)?の話しも思い出し、

え゜っとっすっかり固まってしまっていたのでした。


たいして怖くなくてごめんなさい。

でも三万年前は超怖かったのです。

次回は更に怖いお話を約束 します。