あっちの世界ゾーン第七十弐夜「そうだよ..............」

若大将信長波平さん談


ひっさしぶりにあっちの世界にやってきました。

さて私の友人に聞いた小話を一つ(もちろん実話)

友人はJRの職員....

彼が電車に乗って秋葉原に行った時、人身事故が発生しました。

彼も急ブレーキをかけたのですが、間に合いませんでした。

すぐさま秋葉原の駅員と警察がきて死体処理にかかりました。

しかしこの事故は普通の事故と少し違いました。

死体が見つからないのです。

その時彼は、その異常な自体より電車のダイヤルを狂わせたことが恐くなり、

『違うんです。ホントに飛び込んだんです!顔もハッキリと見ました。』

しかし予想に反して誰も彼をせめませんでした。

『きにするな!』

それを聞いて彼も冷静になり

『お化けですか?』

と聞くと先輩は『よく分からん...だが度々ある....考えてもしかたがない』

彼は複雑な気持ちで立ち尽くしていました。

結局死体が上がらないうちに発車させることはできず難航し、本来なら大変なミスですが、

客がゴミ袋を投げ、それが人に見えたということでまるく納まったのです。

そして夜..私服に着替えた彼は、疲れはてて駅員室をあとにしました。

バス停まで行くと、一人の初老の男性が寄ってきて、

『すいません無くしものなんですけど...』

『あっ それは駅員室でお願いします』

2.3歩歩いてきがつきました

『なんで俺が駅員だってきずいたんだ?』

振り向くと誰もいません....恐くなった彼は駅員室に走りました。

一人でいるのがやだったのです。

『なくしたって...何をなくしたんだ...』

彼は心の中でそう叫びました....

『...........からだ..か?』

恐ろしさは最高潮に達しました.

『からだか?....体をなくしたのか?』

恐ろしさで咽がカラカラになりました...

ようやく駅員室につきドアノブに手をかけた時..............

『そうだよ』

誰かが耳もとで囁きました.....。





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