辛あっちの世界ゾ〜ン・第七十四夜「こつぼトンネル」

ゆうすけさん談

新作読みました。

僕もこつぼトンネルまで車でそう遠くないところに住んでたので、

あそこの怖さはよくわかります。


高校の頃、バイト先の連中と「ドライブしようぜ」なんてことになり、

あてもなく、ただ横須賀から横浜の金沢方面にむかってはしってました。

そんなとき、「こつぼに行ってみない？」みたいな話になって、

ついつい、こつぼに行ってしまいました。

いや、正確には行かなかったのに行ってしまったんです。


まっすぐこつぼトンネルにのびてる道を走っていると全員が嫌な感じがしたらしく、

こつぼに入らないで横の道を通って迂回していこうということになりました。

そして僕たちは横の道に入りました。

間違いなく、こつぼトンネルを通らない道に進んだのです。

なのに・・・

気付いたら僕たちはこつぼトンネルを通っていました。


結局、なにも起こらずにトンネルを抜けたので、さほど怖かったわけでは

なかったのですが、全員、なぜこつぼトンネルを通ってしまったのかわかりませんでした。


これで終わりです。

怖くないですね。

はい、すみません。

でも、車から降りたときに窓に手形がついていたのは、みんなには秘密にしておきました。






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