あっちの世界ゾ〜ン第八十八夜「初めての体験」

マオさん談


初めまして。あっちの世界の話し堪能させてもらいました。

私も何度か、あっちの世界を覗いた事があるので、ここに書きます。

はじめてあっちの世界を覗いたのは、小学5年生の時でした。

当時、そろばん塾に通っていた私は、

夜7時ごろ塾の前で教室が開くのを待っていました。

少し時間があったので、そこにいたみんな(と言っても6人くらい)で

肝試しをやろう、という事になりました。

塾のすぐ近くに暗くて細い路地があったので、

そこにしようと決めてジャンケンで順番を決めました。

その路地は、私の友人の家のすぐ横にありました。

私は運良く、というか運悪くというか、一番最初になってしまいました。

路地のすぐ横に家のある友人も、私と一緒に入っていく事になりました。

路地は短く、せいぜい7〜8mくらいで裏の家に面していました。

私は、「怖い怖い」と言う友人を後ろに従えて、

「こんなところに幽霊が出るわけ無いでしょ」と言いながら入っていきました。

と、入って1mほどの所で突然、

白い着物を着たおじいさんにとうせんぼをされたのです。

びっくりして路地から飛び出して後ろを振り向くと、そこには誰もいませんでした。

友人とその場にいるみんなに今の事を話すと、友人がポツリとこう洩らしたのです。

「そういえば、今朝裏の家のおじいさんが亡くなったって・・・」

そういう事は早く言え!!

怒鳴っているうちに、塾の時間となり肝試しはそれでお開きとなりました。

その出来事以来、あっちの世界のパスポートを手に入れてしまったようです。(T_T)







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