あっちの世界ゾ〜ン第五十七夜「占い師」

ちゃるさん談


ちゃるです。

こんにちわ(^-^)昼休み中に書込めるかわからないけど、書込みます。

むかしむかし…渋谷がまだコギャルの街でも、

チーマー(古い・・・)の街でもなかった頃。

私は渋谷を我が物と思っている某大学の学生でした。

その日は、彼とデートで待ち合わせまで少し時間があるので

センター街をぶらぶらしてました。

すると、ごく普通のスーツを着たおじさんに呼び止められたのです。

道を尋ねられたのでした、教えてさしあげ、またぶらぶら・・・

すると前方から先ほどの人が駆けよってくるではないですか。

「わからなかったのか?」…?


「すみませんが10分でいいから時間をいただけますかな?」

おじさんは名刺を出しながらいいました。

有名な易の団体の名前とおじさんの易者名と本名が書いてあります。

・・・新手のセールスかい?・・・


「私、そーいうの信じてないんです」

「いや料金はいらないから、とにかく10分だけ」


ヒマだったので、ファーストキッチンに入りました。

ファーストフード店なら明るいし、変なことも起きないだろうと思ったのです。

おじさんは、切り出しました。

「私はこれからある会社の家相を見に行くので

簡単にしか言えないが、貴方にすごく良くない相が出ている」

・・・へーそうですか、で何か買えってのか?・・・

「それは今すぐのことではないが、今お付き会いしてる方とは

結ばれないし、別れる際に上手に立ち回らないと…」

おじさんは意を決したようにいいました。

「剣難の相が出ているので、死ぬかもしれない」

・・・へ?・・・私はおじさんに道を教えるときに余計なことは何も言ってません。

その上、当時は彼とはラブラブ。

非公式ながらお互いの両親も交えて食事等もしており、

その際、家柄も釣り合ってる(双方公務員)し、これからも

よろしくとのことで、暗黙のうちに彼の兄上が結婚したら、次の結納は私たち。

といったような関係でした。

当然彼の部屋に泊るのも公認になっていました。


・・・むかつくよ〜なんで、そんな事言うのかな〜…

で、占い師のおじさんに聞いてみました。

「何故ですか?」

「私の易は人の運命を見るとき、耳を見るのです」

「耳?」

「貴方の耳は剣難の相を現している、

おそらく、過去世も剣難で命を落とした方だろう」

「それは変えられないのですか?」

「ある程度は変えることができる。

それは自分にふりかかる難の種類が何であるか、わかれば自ずと

態度が変わるからだ…ただ、

貴方の場合はその方と一緒になることはできないと思う。

運命とはそういうものだから」

私は黙りました、少し不愉快もあったのですが、話すことによって

情報を(占いは情報の巧妙な操作の一種でもある)与えまいと思ったのです。

占い師は私にかまわず続けました。

「信じるのも信じないのも、貴方の自由だ。

ただ、私はあまりにも剣難の相がはっきりしている貴方に忠告したくて

時間をいただいた。貴方の難は剣難であることを忘れないように。」

占い師は時計を見ました。

「ああ、10分が少しすぎました、貴重なお時間をありがとう。

最後にこれだけいっておきます。もし、そのような事が起きた時まで

覚えておければ、私の見立てが正しいことがわかるでしょう。」


そういって占い師は彼からの別れの言葉を教えてくれました。

忘れてないので、書けるのですが、いろいろ事情がありその説明をしないと

わからないと思うので、その言葉は省かせていただきます。

一字一句当たってましたとだけ、言っておきます。

その際の状況も一歩間違えると、良く言う別れ話からの刃傷沙汰に

なりそうでした。(裁ちバサミは怖いぞ)(^-^;

その元彼も現在は円満な家庭人になっているようなので、

詳しい事情ははぶきます。

でも、怖かったっす。男性の方が情が強いよね。


それ以来、自分のことはもう誰にも占って貰いません。

不幸なことを告げるほうが当たるという不文律もあるしね。

自分でも頼まれて占いをする時にはいいことがあるように〜祈ってしまいます。







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