沁あっちの世界ゾ〜ン・第七十九夜「犬鳴峠」
kumaZさん談
私も犬鳴峠の話をいくつか聞いた事があります。 怖いというより気持ち悪い話ですが。 これは10年以上昔、九州北部の当時有名だった 『超心理学コーナー』というラジオ番組の中で紹介された話です。 あっち関係の話で有名な犬鳴峠へ、ある走り屋グループが深夜に来ました。 目的は肝試し。 何度か峠を上り下りしていましたが何も起こりません。 当時噂になっていた電話ボックスから電話をしても何も起こりません。 『やっぱり噂だったんだ』 残念な気持ちと何かホッとした気持ちの中、彼らは帰途につきました。 間も無く、ソレは起こりました。 最後尾を走るバイクの後部に乗っていた男が前で運転している男に何か叫び始めたのです。 ヘルメット越し、しかも走行中なので良く聞こえませんが、辛うじて 『後ろを見ろ』と聞き取れました。 言われるまま後ろを振り返る男。 そして悲鳴!! スピードを上げるバイク!! 前を走っていた車&バイクの連中もその異変に気付き振り返る。 同じく悲鳴!! 彼らの後方、そこには・・・ 恐怖に慄く若人達の後方から、ソレは追いかけてきます。 ソレは 髪を振り乱し、口が耳まで裂けた女の上半身! その上半身が肘を使ってほふく全身の様に彼らを、バイクや車を追いかけてきます! どんなにスピードを上げてもその差は縮まるばかり! 彼らのほぼ真横に追いついたソレは にたぁっ と笑っています。 もう彼らは、後方はおろか横すら見ずにかなりのスピードのまま逃げ帰りました。 気付いた時にはどうやら振り切ったらしくソレの姿は見えなくなっていました。 『よかった、助かった』 彼らはそのままメンバーの一人の部屋へと戻りました。 ・・・ソレは部屋の中で彼らを待っていました。 彼らが部屋の中で見たモノ、 それは女の下半身!! そして、逃げようとする彼らの目には玄関横の窓が映りました。 先ほどの女の上半身が張り付いた窓が・・・ 『実話』だそうですが、その後の彼らがどうなったのかが判りません。 話の中に出てくるソレも似たような話を沢山聞いた事があるのです。 が、『実話』だそうです。 都市伝説みたいな話かもしれません。 でも、本当に『実話』かも。 それにしても、そういった話が沢山ある犬鳴峠ってやっぱり何かあるんでしょう。 私は昼でも行きたくないです。 怖いから・・・ |
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