あっちの世界ゾ〜ン・第八十四夜「かくれんぼ」

RENさん談


前にTVでタモリだったか(不確か)が、話していたのによく似たお話があります。


あれは私がまだ小学生だった頃..。

お向かいのY美ちゃんちで遊んでいました。なぜか大人は皆んな留守でした。

朝から雨の降る日でしたので、お外には行けず「かくれんぼ」をしようという話になりました。

Y美ちゃんと妹のY子ちゃんと私の3人。Y子ちゃんが鬼になりました。

「もーいいかーーーい」

「もーいーよー」

私は二人の寝室のベットの傍に隠れていました。隠れて直ぐに

「いやぁぁぁぁ!」

Y美ちゃんの悲鳴が聞こえました。

Y子ちゃんがピアノのある部屋へ走っていくのが見えました。

私はその只ならぬY美ちゃんの悲鳴に、慌ててY子ちゃんの後を追いましたが、

ピアノの部屋ではY子ちゃんが

「どうしたの、お姉ちゃん!ねぇ、何なの?」とY美ちゃんの肩を揺らせておりました。

Y美ちゃんは泣いてばかりで、何も言いません。

Y子ちゃんと私は途方に暮れて、

「とにかく私の家へ行こう、お母さんがいるから」という事になりました。

それを聞いたY美ちゃんは「今すぐ、行こう。ねっ!」と私達を急かせました。

明らかに其処に居たくない様子。


私の家でもY美ちゃんは何があったのか言いません。

「Y子、お母さんが帰ってくるまで ここにいよう。」と言いました。

暫くすると、おばさん(Y美ちゃんとY子ちゃんのお母さん)が迎えに来ました。

やっと明るくなったY美ちゃんから

「ね、こっち来れる?話したいから。」と電話がありました。

Y子ちゃんも私が来るまで待たされていたらしく、

玄関にはY子ちゃんが 今か今かと私を待っていました。3人で寝室に入りました。

Y美:「Y子、お父さんとお母さんに言っちゃ駄目だよ。

あの部屋(ピアノの)で寝てるんだから。うそって言わないで。信じて。約束だよ。」

Y子&私:「うん、うん。」(もう待てない)

Y美:「ピアノの後ろってすごく狭いよね。手しか入らないじゃない。

私はピアノの横と壁の間に隠れたの。なんとなぁく嫌な気がして、

ピアノの後ろと壁の隙間を見たら女の人が挟まってた。

首を横にして挟まってた。そんでもって私を見てニターって笑った。」

Y子&私:「ぎゃぁぁぁぁぁあああ」

Y美:「さっき覗いたら もう居なかった。

あんな狭い所に人が入ると思う?あんな薄い人っていると思う?」

Y子&私:「.............」

Y美:「笑った顔が怖かった。笑ってるのに怖かった。」


私の家はお向かいですが、その後 私はお母さんに電話をして迎えに来てもらいました。






やじるし指
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