あっちの世界ゾ〜ン第二十六夜「軽くジャブ」

ちゃるさん談


お盆も近づき怖いお話テンコ盛りですね(^-^)

掲示板も賑わっていて楽しいです。


さて…わしのバンドで合宿に入るといつも朝風呂に入る男がふたりおります。

合宿とかで定宿にしてる場所は地味なビジネスなので広い風呂は

朝は入れないので、部屋のユニットバスを使用することになります。

バンド結成したばかりの頃など、早朝 わしの部屋をノックする音とともに

洗面道具を抱えたTがドアの前に立っていた時は

「なんなんだ〜」でした。

(一応わしは女なので一部屋をひとりで使っている)

つまりは男部屋のユニットをKが使っているので

わしの部屋のユニットを使いにきたのですが、

「あ〜ちゃるさん 寝てていいですから〜

勝手にやりますから」とかいってシャワー浴びて

わしの寝床の横で「ドライヤーかりまーす」とか

いって髪を乾かされていると・・なんかまあ

男女逆転してるような…不思議な気持ちです。

おっと、脱線しました。

それで、夏の朝風呂は快適ですが、

冬の時もそうなので宴会の時にTに聞きました。

「家でも朝風呂?」

「そうです。会社あるときは5時起きです」

なぜそうまでして…(−□ー;

「Kもそう?」

「当然です」

「なぜ?」…そこにはKの過去の体験が隠されていたのでした。


…Kの実家は有名な小坪のトンネルで有名な逗子市です。

あそこら辺は小坪以外にもいろいろあるそうで、

感じる男Kは 学生時代からわりといろいろな体験をしていたようです。

Kの家は日本家屋でL字型をしています。

風呂場はL字の長い方の腕のはじにあったそうです。

外には庭にまわる細い道があり、小砂利がしきつめてあります。

Kがある日 風呂に入っていると

「ちゃり ちゃり」と砂利を踏んで誰かが庭から

風呂場の横の道に入ってきた気配がしたそうです。

そんなに遅い時間でもないし、家の人だろうと思っていたそうですが、

その音に気ずくようになるとそれからは 必ずKが風呂に入ると

砂利を踏んで風呂場の横を通る音がするようになったそうです。

…ある日 風呂に入ると

また「ちゃり ちゃり…ちゃり ちゃり」

すでにその音を不自然だと思っていた彼は水を

洗面器にいっぱいためると窓を開け「ざば」と音のする外にまきました。

それから 音はしなくなったのですが…

彼が風呂に入ると必ず 人の気配を感じるようになったそうです。

しかも自分の後ろに、すわっているようなのだそうです。

気のせい気のせい…彼はそう思うようにしていたそうですが

ある日…頭を洗っていてシャンプーを流しますのに、うつむいて

シャワーを髪にかけていたとき自分にかけたお湯が風呂の床を

流れて排水口にいくのをみたら…とても自分のものとは思えない

長い髪が1本 2本 3本自分の後方から流れてきて 

手でまとめて捨てられるくらい、排水口に溜まったそうです。

その時、彼の家族で女性は母親だけで しかもショートヘアーだったそうで…

それ以来 Kは朝風呂にしか入らない男になったそうです。


Tが朝風呂男になったわけですか?

Kの話を以前に聞いて とことんびびったからです。

怖い怖いと思ってるとぜーったい怖い目に会う。

という主義の持ち主なんですが…(^-^;





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