侵あっちの世界ゾ〜ン・第四十弐夜「うわん、うわん」
猪ハンターさん談
さて、私はあんまり「あっち」の世界とは縁がないので友人の体験談を紹介いたします。 もう10年以上も前に大学の後輩、Tちゃんから聞いた話です。 大学まで自宅から歩いて通えるという恵まれた環境下に暮らしていたTちゃんは その日、授業が午後からなのをいい事に朝寝を決め込んでいたそうです。 暑かったので窓を全開にしたもののなかなか寝付けず、うつらうつらしていると、 外から 「うわん、うわん」という微かな唸り声のような音が聞こえてきました。 「うわん、うわん」、音はだんだんと大きくなってきます。「何かが来る・・・」 目を閉じたまま彼女は耳を澄ましました。 「うわん、うわん、うわん、うわん」とうとう窓のすぐ外まで来た気配があり (彼女の部屋は2階か3階だったと思います)思い切って目を開けると、 なんと 身長20センチくらいの「もろにモアイ像(Tちゃん談、質感も石のようだったとの事)」 のような物体が十数体、宙に浮きながら一列縦隊で窓から進入してきたのです。 「なんだこりゃー!!」 と思ったとたん金縛り状態に突入したTちゃんの頭上をそれらの物体はもはや 大音響と化した「うわん、うわん」の唸り声を上げながらぐるぐると旋回を始めました。 そして、あまりの出来事に目を閉じることも忘れたTちゃんの眼前に モアイの一体がすすすっと進み出るや「プレデターのビーム(これもTちゃん談)」 のような光線を彼女の喉に向け照射したそうです。 その後モアイ達は「うわん、うわん」としばらく旋回を続け、 「うわん、うわん」と窓から出て行きました。 金縛りの解けたTちゃんが鏡を覗き込むと、 確かに何かの跡が喉にぽつんと残っています。 Tちゃんは速攻で大学へ向かい、 友人に喉の痕跡を確認してもらった上で今体験した出来事を話したそうです。 後日霊感の強い別の友人に相談したところ、 「一種の神様に出くわしたのではないか。」と言われたそうです。 |
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