あっちの世界ゾ〜ン第五十八夜「こんな話ご存知?」

SARAさん談


こんにちは。

これからお話しするのはずいぶん前に弟から聞いた話です。

彼はテレビで見たと言っていたので、もしかすると芸能人ネタなのかもしれません。

別バージョンとか、違う箇所とかあったらレスしていただけるとうれしいです。


ある女の子が学校から帰る途中で、後をつけてくる男がいることに気づきました。

最初は方向が同じなだけで、気のせいかなと思っていましたが、駅から

しばらく歩いて住宅地に入ってもついてくるのでだんだん気味が悪くなってきました。

曲がっても曲がっても、一定の距離をおいて後ろを歩いています。

その内にだんだん距離が縮まってきたような気がします。

自宅へは近づいているものの静かな住宅街です。

もし、何かあって悲鳴をあげても誰か気づいてくれるかどうか...

と、その時突然その男が

「○○子だなっ(もちろん彼女の名前です)」

と叫びました。驚いて振り向くと手に刃物を持っています。

彼女は悲鳴をあげて自宅へ向かって走り出しました。

男は刃物をふりかざして追いかけてきます。

必死に走る彼女。もうすぐ自宅です。

早く早く、玄関に飛び込んで鍵をかけて、警察に電話しなくちゃ。

最後の角を曲がり自宅が見えてきました。男もすぐ後ろにせまっています。

もう息があがってきて足ももつれそうです。

あと少し...

結局、自宅目前で男に追いつかれ刃物で刺されて死んでしまったのです...


というところで目が覚めました。

びっしょり汗をかいていましたが、夢で良かったとつくづく思いました。

そんな夢のことも忘れた数日後。

いつもと同じ学校帰り、誰か後ろを歩いているような気がします。

ふっとこの間見た夢を思い出した彼女。

でもあれは夢だし、きっと同じ住宅街の人、と歩いて行きます。

でも、だんだん静かな住宅街に入るにつれてこみ上げてくる恐怖感。

あれは夢だったんだってば、と自分に言い聞かせつつ振り向くと、

夢で見たのとよく似た男性。でもあれは夢...

そして叫ぶ男。

「○○子だなっ!!」

彼女は手元に光る刃物と、

夢が現実になってしまった事実にパニックを起こしながら必死に走ります。

これも、夢なのか?このままでは自宅の前で殺されてしまう!!

最後の角を曲がり自宅が見えてきました。

男もすぐ後ろにせまっています。

もう息があがってきて足ももつれそうです。あと少し...

すると、自宅から彼女の母親が出てくるのが見えました。

「お母さん!!」

何とか玄関にたどり着き、母親の前で崩れ落ちる彼女。

「○○子ちゃんがそろそろ帰ってくる頃だと思って、ちょっと出てみたの」

ふと、後ろを見ると追って来た男は少し後ろの方にいます。

手元にあったはずの刃物も見あたりません。

もしかして全部自分の勘違いか、

夢は夢だったんだと、安心して母親と玄関に入り戸を閉めたとき。


「ちぇっ、夢と違うじゃねえか」


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「似たような話は・・・。」 JUNさん談


>SARAさん

似たような話が講談社の「学校の怪談」にのってます。

5年くらいまえに読んだ話で内容はほとんど同じ。


夢の中で刃物をもった男が追いかけてきて、

家の前までくると隣の家のおばさんが、「はやくお入り!」と

家にいれてくるところで夢は覚めます。


数日後、学校から帰ってくるとおばさんの家の前にパトカーが

とまっていて、おばさんは何者かに刃物で刺されて

死んでしまった、という話は僕もよみました。




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