あっちの世界ゾ〜ン第六十四夜「不思議な砂場」

竈猫さん談


いたこ28号様、いつも読ませて頂いております。

では、私の幼少のころの「あっち」の体験談です

厳密に言うと「あっち」よりじゃないかもしれませんが・・・・

私の実家の近くに不思議な砂場がありました。

草がぼうぼうに生えてる野原の一角の道路沿いに

四角く区切られ鉄条網で区切られていたのを覚えています。

そこは、並みの公園の砂場の4.5倍の広さで近所の子供とよく砂遊びをしていました。

で、ある長雨が明けた日、件の砂場で遊ぼうと思い、遊び道具を持って

件の砂場に向かい私は呆然としました。

そこには砂ではなく粘土のような物で覆われていたのです。

まるで干上がった湖底のように。

私は泥遊びはキライだったのでそのまま引き上げました。


数日後、再びその砂場を訪れたとき私は絶句しました。

その砂場が銀色に輝いているのです。

好奇心に駆られ砂場の中に入りました。

中は鏡のようになっていました。

砂場の表面を覆っていた泥が乾いてひび割れて入ましたが、

表面は鏡のように光っていて破片を手に取り見てみると

自分の顔はっきり写っていたのをよく覚えています。

その破片は指で簡単に崩れてしまいました。

それから一ヶ月ぐらいはそんな状態が続いていたと思いますが

何時の間にかもとの砂場に戻っていました。

あの砂場を覆っていたものがなんだったのか未だに判りません。




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