あっちの世界ゾ〜ン第四十弐夜「おっちゃんに捧ぐ(現場の身代わり)」

TAKOMさん談


はじめまして、私大阪の富田林に住むTAKOMと申します。

いつも「喜んで」このHPを堪能させてもらってます。

これから書かせていただく話は私の体験談(実話)です。

今まで書く事をためらってましたが、今となっては本当にあった事なのか、

霊感ゼロの私としては信じられない事でもあり、

今となっては時効(勝手に思っているだけ)と解釈して書きます


3年前、私は一部上場企業のA建設の現場で図面を書く仕事をしてました。

その現場は大阪城の西側に在り、

隣の中学校からは戦時中の遺骨が出てくるなどした場所でもありました。

工期は2年半で何の事故もなく着々と順調に進み,

残すところ後3ヶ月に迫った時でした。

現場は建物が完成し外構工事にかかろうとしている時期で、

皆定時に帰る事が出来るようになっていました。

和やかな雰囲気のある現場になり、皆今までの苦労を振り返りながら

あかるい職場になっていたときある悲しい事件が起きました

それは現場でガードマンをしていたおっちゃんが事故にあい,

1週間ほどして亡くなられたのです。

おっちゃんはいつも明るく元気で、現場監督からも信頼されており、

私もなかよくさせてもらってました。

そのおっちゃんが、仕事を終え家に帰ってから、いつものように外で食事し

(おっちゃんは一人暮らしでした)酔っ払って帰る途中車にはねられたのでした、

その日はおっちゃんの誕生日で知り合いと遅くまで飲んでいたそうです

横断歩道をわたっているおっちゃんに信号無視の車がつっこんだそうです。

救急車で運ばれる時は虫の息で、脳が片方による位の強い衝撃だったそうです。

現場の皆は全員が回復を祈ってました、

私も当時父を亡くしたばかりだったので父を思い出しどうか回復しますようにと

おもってましたが、事故の一週間後に家族に見取られ亡くなりました。

それからしばらくたって、私は図面を書く為に徹夜になり、夜中の2時を回った

位の時、誰もいないはずの現場に(残っているのは私だけ、鍵は全て閉まって

いるはず・・私がチェックしました・・)足音が聞こえてきました。

コツコツ・・・と、ヒールではない鈍い重たい靴・・安全靴の音・・・コツコツと

わたしのいる部屋の横をまるで戸締まりをするように、ドアの前で、

窓の前で立ち止まるように・・コツコツコツ・・・コツコツコツ・・・

と足音だけがきこえました。

私は蚊のなくようなこえで


「・・・だれ?・・・」


と言うと頭の中から


「・・・Kちゃんまだ仕事しとったんかい・・はよかえりやー・・・」


と聞こえました。

まぎれもなく「おっちゃんの」声でした。

わたしは恐くなり一目散に現場を出ました。

今まで体験した事のない・・恐怖・・恐怖・・

車で帰る道中なにかわけもわからず涙があふれていたのを覚えています。

たまたま残って夜遅くまで仕事をしていた私だけが

「おっちゃん」に会えたのでしょうか?

ひょっとしたら「おっちゃん」は皆が帰った後、現場を守っていたのかもしれません。

仕事には妥協のない責任感の強い人でしたから

その現場も竣工を控え皆より先に現場を去る事になった時

ふと気が付いたことがありました。

現場員の家族の誰かが不幸になっている事にきずいたのです、

ある人の子供が不治の病にかかったり、生まれたばかりの子供が大病になったり、

肉親が死んだり、我が子のように可愛がっていたペットが事故でしんだり、

(書ききれないのでこれくらいに・・・)していたのでした。

大きな建築現場ではいまだに不慮の事故で亡くなられる方はいますが

この現場ではそのような事故は一切ありませんでした。

現場に関わる人の家族が

「身代わり」になっていると思うのは私だけかもしれませんが・・・・

長文になりました、すみません





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