唇あっちの世界ゾ〜ン・第九十七夜「すすり泣き」
ジュンヤさん談
家の姉の話です 姉が受験生時代、関東方面の大学を狙っていた姉はいわゆる受験旅行をしていました。 その中で止まったとあるホテルでの話です。 姉はそれまでも何度かいわゆる金縛りにあったことがあって、それが来る前というのは、 テレビの砂の嵐の様な音が薄く聞こえてくるそうです。 その日も寝入りばなにその音が来たため、姉は電気をつけて寝ました。 しばらくして、だんだん『サー』という音が大きくなってくるのに気づきましたが、 次の日受験だったため早く寝ようと努めていたそうです。 音に混じって声が聞こえてくるのに気づいたそうです。 誰かがぼそぼそしゃべっているようなその声はだんだん大きくなり 場所もベッドの下だとはっきりわかったそうです。 そしてよく聞くとそれは一人ではなく、大勢の老人がすすり泣いている音だったそうです。 すすり泣きに混じっておばぁさんの『それでな、それでな・・・』 と言う声や『うん、うん』と相づちを打つ声などが聞こえていたそうです。 しばらくすると、だんだん小さくなっていき完全にきえたそうで すぐにフロントで部屋を取り換えてもらったものの眠れるはずはなく 次の日の受験は当然のように失敗したそうです 少なくとも姉はそのせいで落ちたと言い張りますが、わたしとしては、 その体験+相手大学の偏差値も多いに関係していたのでは?と思うのですが それを口に出したことはありません。 |
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