こっちの世界ゾ〜ン第十壱夜「猫」

ピウスツキさん談



これは依然、某フジテレビの某番組で紹介された、とても恐ろしい話です。


都内に住むKさんは、よく車を運転します。

その日も、知り合いの家から車で帰るところでした。


いつもの通り車を走らせていると、何か様子が…ヘンです。

骨折ですか? …それはさておき、

なにか変な音が聞こえてくる。

エンジンの調子でもおかしいのかしら、と思いつつも車を走らせるKさん。

よーく、よぉーく耳をこらすと、何かの声のようです。

しばらくしてKさん、ついに気づきました。


「猫の鳴き声だわ!!」


Kさん、恐怖モード入りました。

なぜ、なぜ、”走っている車の中で猫の声がするのか!”

って後部座席に猫が座っていたなんてことはないんです。助手席にも。


「これってもしかしてタタリってやつかしら〜ん!」


Kさん、思考が一方通行です。

”もしかして、気づかないところで猫をひき殺したのかもしれない”

でも、猫をひき殺したら跡が残るはず。そんなもの見たことないわよ。

ということは…。


「最近やったのかしら〜」


Kさん、いよいよパニックです。

さっそく、ガソリンスタンドで、車を見てもらうことに。

”いま、まさに車の下にはりついてるかも”

そう思ったんですね。


整備士さんが車の下を点検です。

「猫の死体ですか?ありませんよ?」

じゃあ一体何が!たしかに猫の声は聞こえるし…。


その時、車をあちこちいじくってた整備士さんが大きな声をあげました!


「ボンネットに猫が入ってます!!」


へ?


ボンネットの中には、一匹の猫が丸くなってミャ〜オなんて、おまえなあ!

ビックリしたじゃないか本当に! プンスカ


じつは、暖かいところの好きな猫が、暖かいボンネットの中に

潜り込んでしまうことが、あるんだそうですわ。


ま、めでたしですね、Kさん。





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