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第七三夜「幽霊勤務」つきのわさん談

どうも、つきのわです。
今回は、私の会社(警備会社)で非常に有名な話をします。
私が入社する何年も前から伝わる話です。

何年か前、ある有名な食品会社の倉庫を警備することになったそうです。
警備のシステムは、警報が発報したら指令センターの指示で、
車両待機の警備員が出動するものでした。
後日、営業マンが知ったことですが、その物件(警備対象)は、
我社と契約する前に何社も警備会社を変えていたそうです。
我社のライバル社も「かんべんしてくれ。」と言って撤退したそうです。
結局、我社も同じことを言って撤退したそうですが。(笑)

ある日の夜。
その倉庫の警備システムが発報し、うちの警備員が現場急行しました。
倉庫に入館し、巡回したところ、
非常灯だけの薄暗い事務室に中年の男性が居ました。
男性は、この倉庫の従業員だと名乗り、
警備員はマニュアルに則り、その人のサインを書類に書いてもらいました。
後日、その警備員はその倉庫の会社から呼び出しを受けました。
倉庫の担当者は、なんともいえない顔をしていたそうです。
担当者は、我社から提出された例の書類を警備員に見せ、言いました。

「このサインだけど、本当にこの人だった?」

まさか?従業員をかたったドロボウだったのか!?

「この写真にその人写ってる?」

この倉庫の従業員の集合写真を見せられました。

「あ!居ます。この人です!!」

警備員の指差した人を見て、担当者はやっぱりといった顔をしました。

「う~ん。確かにこの人のサインなんだけどな~。」

「なにか?」

「去年死んでんだよね。この人・・・。」

「え~~~?」

警備会社が変わるたびに、幽霊が出る倉庫。
その後どうなったんでしょうか?
同僚がその話を聞いたときに言いました。

「その幽霊がそこ警備すりゃいいじゃん。」

あ、そうか!その手があったか。(笑)

では。

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2007年10月05日 22:00に投稿されたエントリーのページです。

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