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2008年11月 アーカイブ

2008年11月24日

第五三夜「生霊」Joyさん談

私の知人の話ですが、今まで見聞きした心霊現象の中で一番怖かった生霊のお話です。もう時効だと思いますので、皆さんにに読んで頂ければと思います。但し、この話に出てくる方の背景には殺人事件に繋がっているので、場所・時期・名前等は伏せてあります。

 私の知人(仮名・美香さん)は日本舞踊を習っていました。日本舞踊は私の聞いた限りではとてもお金のかかる芸の一つで、特に着物や発表会のチケット売りに大金がかかります。彼女自身は小さな会社の事務員でしたのでやむを得ず・・・というか、趣味と実益を兼ねてパトロンを数人(会社の社長・銀行の頭取・有名商社専務etc...)ローテーションさせて、豪華な舞台衣装や発表会のチケットを売りさばき、遂に名取りになりました。
 そんなある日のことです。彼女は首に包帯を巻き、やつれきった姿で私達友人の前に現れました。
「どうしたの?」と聞くと、彼女はしんどそうにこう答えました。

「毎晩女に首を締められるの。それで寝られなくって・・・」

 驚いた私に美香さんは首の包帯を外してみせてくれました。その白く細い首に赤黒い手の跡がクッキリとついていました。それを見た友人が、「お払いに行ったら?」と言いましたが、美香さんは「ダメ」と言います。「何故?」と聞くと彼女は辺りを見回して、小さな声で私達に言いました。

「首を締める女は、私の知り合いなの。それに生きてる人だから・・・」 

 美香さんの話では、深夜寝ている彼女の上に馬乗りになって首を締める女は、日本舞踊で一緒にお稽古していた人で、お金を使って名取りになった美香さんを恨んでいるようでした。その人は今だに名取りになっていないそうですが、それとなく師匠にその人の事を聞いたら「元気よ。」と言っていたそうです。

 その後美香さんは私達の勧めもあり、第三者を伴って首を締める女の所に昼間出向き、生霊の話をしたそうです。その人はかなり怒ったそうですが、「貴方を恨んでいたのは本当だから・・・」と納得していたそうです。この一件は生霊の当人と話し合うことで解決出来ました。しかし、彼女はこの後、もっと悲しい怖い出来事が待っていたのです。この話は、また後日にしましょう。つたない文章で失礼しました。

第五四夜「実録最低子供時代」ぺり公さん談

私の育った家。それは、我が実家ながら最低な不気味の家でした。
古びて薄暗く、おまけに平凡な和室8畳の部屋が、仏間兼母の寝室。ふすま一枚隔てた隣が私の部屋でした。母は毎晩毎晩、うなされていました。うめき声が次第に大きくなり、

うううぅう~~っ

と、不気味な歌声のように、異様な抑揚が付き始めるのです。それに呼応するようにふすまが

ガタガタガタ

と、ひとりでに揺れだします。夜は最低でした。母の声はどんどん大きくなり、叫び声のようになっていきます。そして、最後には

ギャアアアアァァーーッ

と、女の喉から出るとは思えぬ絶叫を発するのでした。

そして静寂。

一番恐ろしかったのはこの静寂でした。母は何事もなかったような声音で、

「○○子?」

と私の名を呼ぶのです。

「・・・起きてるんでしょ?」

母が起きあがる衣擦れの音。それは近づいてきて、すーっとふすまを開けるのです。私は脂汗を密かにかきながら、一生懸命寝たふりをしています。

「起きてるんだろ?」

これが我が家で夜毎繰り返された恐怖の儀式でした。それにしても、母は一体何の夢を見てあんなにうなされているんだろう。聞いてはいけないような気もしましたが、もう耐えられない。ある日私は思いきって母に訪ねました。

「泥棒が入ってきた夢を見たんだよ」

母はそう言ったきり、何故か怒りだし、それ以上のことを話そうとしません。こっちも必死で食い下がりました。もう、あんな怖い思い、イヤだ!無理ならせめての慰めに、本当の所を聞いておきたい。私のしつこさに根負けして、母は本当のことを話してくれました。真夜中になると3人の真っ黒い人が母の部屋に入ってくることを。そのうち一人は、亡くなった母の実母、つまり私の祖母。もう一人は亡くなった母の夫、すなわち私の父。そして残る一人は・・・

この私だったそうです。

この3人が、母の枕元に夜な夜な立っては、じっと睨みつけるのだそうです。そこで納得がいきました。なぜ、母がいつも私の名を呼んだのか。なぜ、私が寝ているところを確かめに来たのか。そーか、そーいうわけだったのね・・・!そんな母の子である私ですが、おかげさまであっちには縁がなく、日々息災に過ごしておるのです。今の所は。

あ~一度誰かに話したかったのですっきりした(^^;)かあちゃんゴメン!もう20年も昔の話だからいいだろ?!長々としつれーしました(*_*)

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2008年11月30日

第五五夜「タンスの上・・・」よしかづ さん談

こんにちは! 久しぶりのあっちです。
これから書く事は、私が中学3年の時の出来事です。

受験を控えていた私は、夜に起きて勉強(?)をしていたので日中、
寝ている事がありました。
ある日、お日様がまだ高いというのに布団に入ってウトウトとしていました。
耳の奥から『キィィーン』という音・・・
あっ! やばい、金縛りになる!
そう思った時には、もう動けなくなっていました。
なんとか動こうと必死になりましたが、身体は重くなっていく一方・・・
と、いきなり自分の視界が変わった事に気が付きました。
私が寝ている横には低めのタンスが置いてあったのですが、
何故か私はタンスの上に、しゃがみ込んでいたのです。
そうして、下で金縛りにあっている私を見下ろし
「金縛りにあって苦しそうだな・・・何とかしなきゃ!」
と思い、タンスの上に乗っていた段ボールの箱を『えい!』と蹴り落したのです。
いきなり、お腹の上に落ちて来た段ボールの箱で金縛りは解けました。

自分で自分を助けた。 とても、不思議な体験でした。
これは、幽体離脱なのでしょうか?

第五六夜「入れて欲しがる女(前編)」Saturaさん談

はじめまして、Sakyoといいます。いつも読ませてもらってるのですが、あまりにも怖い体験をしたので投稿させてもらいます。

前編で書く内容は、友人が体験したことです。本当は、ある出来事があり、それについて問いただしたところ、この友人の恐怖体験を聞かされたのですが、この話しを先に書かせてもらいます。ある出来事のほうは、後編にて書きますね。

友人は最近仕事が忙しく、自宅に帰るのは2時~3時になっていたそうです。この自宅というのは、8階建てのマンションで7階にある部屋です。いつものように、帰りが2時を過ぎていて疲れきってマンションにたどり着きエレベーターで部屋まで行ってとっとと寝ようと思っていたそうです。エレベーターに乗込み7階のボタンを押します。

この時間だと利用する人もほとんどいなく直通なのですが2階で止まって扉が開きました。でも、待ってる人はいなかったそうです。それで、「おかしぃなぁ・・・」と思ったそうなのですが、なにやら、廊下の奥の方から誰かが走ってくる足音が聞こえます。「あ、誰か乗るのかな?」と思ったのですが、「開」のボタンを押すより早く扉が閉まってしましました。「ま、いっか」とその場は何も気にしなかったのですが3階でまたエレベーターが止まり扉が開きました。「おっかしぃぃなぁぁぁ・・・」とただ不可解に思った直後身が凍る思いをしたそうです。

またもや、廊下の奥の方から走る足音が聞こえてくるのです。
それも、どうやらこっちに向かって走って来ている様子・・・鳥肌がぞわわっっと立ち、あわてて「閉」ボタンを押したそうです。

心臓がドキドキしながらも、「もしかして次の階も止まるのでは・・・」と直感的に思ったそうです。直感は当たり、4階でも止まり扉が開こうとします。扉が開く前から、「閉」ボタンを連打したのですが、やはり、ある程度開いてしまします。

その開いた時に、エレベーターの中からは見えない位置だったのですが、もうエレベーターの近くまでその走る足音が聞こえてきてたそうです。それと、苦しそうで、くぐもってはいるが女らしき声で「い゙れでぇぇ・・・」と聞こえたそうです。

もう、半ば気絶しかかりそうになりながらも5階でも止まると確信して、「閉」ボタンの連打。

それで、また5階で扉が開いてしまったわけなのですが、ちょっとだけ開いて閉る瞬間、廊下からエレベーターホールに走り込んで来た人が見えたそうです。

友人はもう恐怖で泣き叫びながら、「閉」ボタンを連打してたのですがついに6階でまた止まり、扉が開いた瞬間、2m近くの目の前に目をかっと見開いたバサバサの長い髪をした人が、こっちに向かって走って来てて先ほど言っていたと思われる「れでぇぇぇぇ」の部分をその人が喋っているのを聞いたとこで気絶でもしてしまったのか記憶が途切れているそうです。

気が付くと自宅のベットの中にいたそうです。

夢だったのかとも思ったそうですが、どう考えてもそれはないと本人は言い張っています。

とここまでが友人の恐怖体験なのですが、いまいち、信じられない話しですよね?わたくし本人もあの出来事が無かったら嘘かと思った事でしょう。

あ、でもこの話しをあの出来事の前に聞いていたとしたらもっと怖い思いをしていたのかもしれません。

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