いたこ28号様、みなさまご無沙汰しておりました。
Ciel改め結城でございます。
暫く来ないうちに、立派なHPになられて、驚いてます。
凄いですね、本当に(^^)


さて、昔投稿した話に出てきた、高校時代のあっち系友人
今村君から仕入れたネタを、今回は書いてみたいと思います。
お話は遡ること平安時代。都を災いから守る為、
あっち系の人達が(陰陽師なんか?)活躍していた時代に、
鬼を自分に憑依させられる一族が居たそうです。
その一族は代々当主が替わる時、「鬼渡り」という
儀式を用いて、次の当主に鬼を憑依させていたそうです。

・・・・この話を聞いた時点で、
私はめっちゃ嘘臭いな今村君と思ってましたよ(笑)

ところで、今村君の遠い親戚にあたる子が、
その鬼渡り一族の末裔なんだそうです。
これは、彼にまつわるお話です。

彼は、全くどこにでも居る普通の青年(ただし、霊感は物凄い
そうですがしかし、彼は時々体重が「凄く」変化するらしのです。
ある朝、学校の朝礼で彼が貧血を起こして倒れました。
そう、彼はいわゆる「ひ弱小僧」。見た目も太ってはいません。
ですが、先生や生徒が4人がかりで
持ち上げようとしても、持ち上がらなかったそうです。
仕方なく倒れた場所に保健の先生を呼んできて手当てしたそうです。
他にも、身体測定の時に、メーターが振り切った(2回目に測ったら
普通に戻ったそうです)とか、その手のエピソードは事欠かないそうです。
その話を聞いても、私はなんか眉唾だよねと思っていました。
しかし、事件はその後起こったのです。決定的なのが。

・・・・その話は、また今度ということで^^;


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さて、そんなこんなで鬼渡君が中学の頃、友達と休みの日に
近所のお店で遊んでたところ、ヤンキーに絡まれたそうです。
外見はつくづくひ弱っ子らしい鬼君、超ビビっていたのですが、そこはそれ、
ヤンキーに逆らえるはずもなく、素直に人の居ない方へ連れていかれたそうです。
人は時として、素直になってはいけない時もあるのね・・・
さて、そんなこんなで暗がりに友人と二人、相手は10人以上居たらしいです。
どう考えても逆らえばボコボコのパターンですね、はい。
でも、彼はひ弱っ子だから、素直です。
しかし、丁度買い物が終わったばかりで、二人合わせても、
ちょっとしか持ち合わせがなかったそうです。困りましたね?
「ナメてんのか?ア~ン?」・・・ヤンキーの脅しに、
次第に無口&青ざめる二人。そこで、まず友人が最初に拳の洗礼を受けました。
その次、ああ、俺の番かと彼は思ったそうです。
胸ぐらを掴まれ、拳が頬に当たる?・・・・

彼の記憶は、そこで途切れています。

・・・気がつくと、救急車やパトカーのけたたましいサイレンで気がつきました。
「あれ?何????」彼は全く状況が理解できません。
隣では、先程ヤンキーの洗礼にあった友人が、震えながら自分の方を見ています。
「え?え?」なんだろうと思って周りを見ると、先程のヤンキー達が倒れています。
良く見ると・・・
全員ボコボコというレベルが生易しい位怪我をしています。
警察の人達が、聞き込みをしていますが、
そこに彼等以外の人は居なかったので、要領を得ません。
結局、良く分からないまま、彼と友人は一応「被害者」ということで、帰されたそうです。
この事件は、「ヤンキー同士のよくある抗争」ということで、一端は落ち着きました。
ですが、彼の友人だけが真実を知っているのです。
しかし、鬼君がいくら問いただしても、その友人はなかなか言おうとしません。
散々問いただしたあげく、彼はやっと最後にその時のことを語ったそうです。
・・・「あの時、ヤンキーの拳がお前に当たる瞬間、お前の背中が盛り上がってよう、
それが、どんどん大きくなって、人の形になってよ、あいつらを・・・」
鬼君、その日に父親にその出来事を話したそうです。父曰く。
「ああ、死人が出なくて良かったね。
きっと鬼も相手が雑魚なんで手加減したんだろうな?」
・・・しかし、鬼君の災難は更に続くのであった(以下、次号)

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さて、鬼君が高校に入って最初の夏休み。
帰宅部の彼は、さあ、これからアルバイトぢゃ!
などと思っていたらしいのですが、夏休みに入ってすぐに
田舎から電話があり、すぐにこちらに帰って来るようにとのことでした。
父親と彼は、すぐに荷物をまとめて田舎に車で行くことになりました。
田舎に到着すると、他に田舎から出ていた親戚やら、大勢集まっています。
なんだか賑やかです。
村の集会場みたいな所に集められたその人達に、状況が説明されました。
「村の○○が気が触れて、山に逃げ込んだ」ということでした。
鬼君は、自分がなんで田舎の都合の為に夏休みを潰さないといけないのか、凄く腹が
立ったのですが、実はこの事件は鬼君達でなければ解決できない内容だったのです。

鬼君の家系は、本家、分家の当主ごとに鬼を宿しています。
(長男が継ぐという訳ではなく、1番霊力の強い子が選ばれるらしい)
その中の分家の当主がどうやら山に籠っているらしいのです。
面子を見ると、分家の当主達が集まってます。
鬼君、嫌~な予感を噛み締めつつ、それからすぐに山狩りのメンバーに加えられました。
・・・ちなみに彼は、アウトドア大嫌いのひ弱っ子。
しかし、東京の大学に通っているという、分家の当主の、迷彩服を着た
かなり乗り気のあんちゃんの、「どうやらお前が最終防衛ラインらしいぞ」の一言に、
頭の中が「????」の文字でいっぱいになりました。
山道を車で移動して、川の脇にある空き地にテントと食料と無線機だけで
鬼君は置き去りにされ、そこで指示があるまで待機しろということでした。
・・・・おっと、お風呂が湧いたので、以下次号!
鬼君の最悪の夏休みは続く。

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みなさんごめんなさい^^;あれから寝てしまって、気がついたら朝でした^^;
今仕事から帰ってきたところです。
明日も仕事なので、とても憂鬱ですが、取りあえず書き込みだけはしとかないと・・・

さて、山の中に一人置き去りにされた鬼君は、仕方なくそこで待機していました。
時々無線で状況どうなってるか流れてきます。
1日目・・・分家A、B捕獲失敗。二人とも怪我。
2日目・・・分家C捕獲失敗。
あまり状況は良くないようです。
3日目に入って、父親が差し入れを持って現れました。そして、こう話し始めまして。
父:
「今まで村の者を説得するのに時間がかかったが、どうやら村の者はお
前と◎◎をぶつける気らしい。だが、お前は今回のことに全く関係無いのだから、
黙ってここを立ち去っても逃げたことにはならないだろう」
鬼君:
「もしここから逃げたらどうなるの?」
父:
「ここから梺の街までは、そんなに距離が無いから、大変なことになる
だろうが、それもまた仕方ないだろうな。でも、お前のせいじゃない」
鬼君:
「・・・・・・ここに残るよ」

父親を村に帰すと、鬼君は山の方を見張ることにしました。
村の人の考えでは、気が触れた◎◎さんを、川沿いに追い込んで、
その先に居る鬼君にぶつけるようです。もし来るとしたら、山側になるはず。
・・・数時間後、山の方にチラチラと明かりが見えます。
どうやら村の人達の懐中電灯のようです。そして・・・
その先の木々を何かが移動しているのです。
それが動く度に木々が大きく揺れています。
・・・とうとう来たか。鬼君は覚悟を決めました。
やがてそれが肉眼で確認できる程の位置に来ました。
ずんずん鬼君の方に近づいてきます。
ずんずんずんずんずんずん・・・・
・・・昔、「ずんずん教の野望」ってゲームありましたね^^;

やがて、肉眼で分かる程の距離に来た時、鬼君は悲鳴をあげました。
「ひえええええええええ!!!」
それは、もはや人の面影が無く、まさに獣というか異形というか、
とにかく凄いモンが目の前に現れました!
その時鬼君は逃げなかったことを凄く後悔したそうです。
「ああ、駄目だ、死ぬ。っていうか、殺される・・・」
そう感じたその時、背中が凄く熱く感じたそうです。
「何????」背後に物凄い存在を感じて、思わず振り返りました。
それは目の前に居る鬼より更に大きい鬼だったそうです。
しかし、不思議に鬼君は恐怖を感じませんでした。
なぜなら、その顔に見覚えあった(どこか懐かしい顔だったそうです)からです。
勝負は一瞬でついたそうです。
鬼君の圧勝で、無事◎◎さんは捕まえられました。
村人が現場に着く頃には、◎◎さんはもとの姿に戻っていて、
急いで家まで運ばれたそうです。
こうして、鬼君は長く辛い日々から解放され、
「もう2度と田舎へは行かない」と、吐き捨てるように村人に言い、家に帰ったそうです。

・・・これが、鬼君が最初に鬼を見た時のお話です。
この後、彼には更にいろいろあるのですが、その話は、また今度^^